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上沼恵美子にやられてしもた

 最近はめっきりテレビを見なくなったのに、部屋に入ったらついテーブルに手が伸びて、そうしたいわけでもないのに勝手にテレビのリモコンのスイッチをいれていた。

いきなり上沼恵美子がでてきて「おつゆが美味しいわ〜」って。
「先生、おつゆホンマにおいしいわ〜。お皿ごといいですか?」
え?お皿ごと?なにそれ?まさかそんなお行儀の悪いことようしませんよね、オネエサマ?

やっちゃった。あ〜、やっちゃった。
大きなお皿抱えて淵に口つけてズルルと飲んでる上沼恵美子よ。やってくれたなぁ。こりゃ絶対よっぽど美味しいに違いないってすぐさまネットで検索。
よしっ簡単そうだから作ってみようっと思って材料チェック。

ナス  ある。
トマト ある。
青じそ ある。
生姜  ある。
その他諸々の調味料 ある。

よし、今夜はこれいこか。

 うちの母の買いすぎもこういう時は役に立つんだなあ。
我が家の冷蔵庫、開けたらなんだかいろいろと溢れているものだから、ともかく傷むのが早いもの、いや、傷んでるかも?から消費するというのが我が家の定石なので、食べたいものを作るというより、消費すべきものを料理するっていうのが常なのである。

 ニューヨークからビザの取得で里帰りしたら、そのままコロナ禍の影響で帰れなくなったワタシ。しかも久しぶりに母と暮らしてみたら、母の様子がなんだかおかしい。なんで大したことじゃないのに、怒り狂ってる?なんでそんなことで泣きながら訴えてくるの?お湯を沸かしたまま、料理途中でいなくなって鍋を焦がすこと週に3回。こりゃ大変だ。そうか、今まで気づかなかったけれど、冷蔵庫にも異変が起きていたのだ。

うちの母が買うものトップ3
1豆腐
2納豆
3ナス
これだけ買っておけばとりあえず大丈夫って思うらしい。だから、買い物に行けば在庫関係なしで買ってくる。
そして母が食べないものベスト3
1ナス
2納豆
3豆腐

今日も買ってきて、
交代で捨てた…。

もったいないからナスの料理あれこれ作るけれど食べない。なんで?
「ナスはどうも…好きじゃない」
「じゃあなんで買ってくるの?」
「なんか作るのに困った時は鉄火味噌と生姜焼きにすれば良いから」
「へ〜たまに食べたいなら作ろうか?」
「今日は他に食べるものがあるからいい」
という訳でいつも残すのに買ってくるひとと、もったいないから傷む前に何かに化かすひとの攻防がループ化しているのである。やれやれ。

そうそう、パスタ用にバジルを種から育ててようやく食べられるほど大きく育ったというのに、母はセブンイレブンのナポリタン以外は嫌いなんだそう。臭い葉っぱどうもダメときた。なんてこった。バジルがたくさんあるのに…泣く。

 さてと。今夜は上沼恵美子さまに助けてもらうのだ。

蒸しなすの作り方
1. なす(3本)はへたを切って水にくぐらせ、1本ずつラップをし、600Wの電子レンジで6分加熱します。
2. トマト(1個)は粗みじん切りにし、青じそ(5枚)は適当な大きさにちぎり、生姜(20個)は皮をむいて2cm長さのせん切りにします。
3. トマト、生姜(20g)、だし(150ml)、みりん(大さじ1)、薄口醤油(大さじ1・1/2)、酢(大さじ2)を混ぜ合わせます。
4. なすをラップごと氷水につけて粗熱を取り、十字に切り込みを入れて手でさき、薄く塩(適量)をふって器に盛りつけます。
5. なすに3をかけて青じそを散らし完成です。

こんなに簡単で、そんな「お皿ごといいですか?」ってなるんだろうか。

・・・なりました。なりましたとも。
大変美味しゅうございました。
そんなはしたないこと・・ねえ。
中皿でさせていただきましたわ。おほほほ。



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