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可哀想なんかじゃない。コロナ禍で過ごした最後の学生生活

2023年3月15日、
大学生になって”最初で最後の行事”
卒業式がありました。

この日初めて見た大学長、
初めて聞いた学歌。
入学式をしていないのに
あっという間に時は経ち、
気が付けば卒業式を迎えていました。

入学式用に買ったスーツは
試着室で着てから3年間、
今か今かとクローゼットの奥で待機し、
ようやく陽の当たる世界へ。
(ズボンちゃんと入って良かった!!)

2年の短大生活と
1年の休学生活を終えて、
私の学生生活を締めくくるラスト3年の
ゴールテープが見えてきました。
学割が使えるのもあと数日、、、
今になって何に使うべきか考えても、
なかなか思いつかないもので。

さかのぼること3年前の2020年。
スマホを開けば、テレビをつければ、
新型コロナウイルス。
マスク生活を強いられ、
物理的な人との距離はいつしか
心理的な距離にも影響を
与えていた様に思えます。
憧れの大学生活はいわゆるコロナ世代。

入学式中止
対面授業中止
留学中止
サークル活動禁止
大学祭中止
体育祭中止

中止、禁止、マスク着用、
ソーシャルディスタンス、黙食
いつの日からか、これらの文字を見ても何の感情も浮かばなくなりました。

コロナで叶わなかった夢や憧れは
数えきれないけれど、
コロナ禍だったからこそ出会えた人、
訪れた場所、選んだ全ての道に
私は心から感謝し、
そして満足しています。

たしかに大変だったこと、
悔しかったこと、
辛かったことなんて山のようにあるし、
この環境でなければ、
できていたであろうことは
今の私に想像することはできません。

けれど、それらには
きっと縁がなかったのだと
私はそう捉えています。
今更過ぎさった過去に
ああだこうだ言うよりも、
これから起きる未来を考えるほうが
ずっと心躍る感覚を味わえるから。

だから、コロナ禍の学生生活を送った
私を、私たちを”可哀想”だなんて
思わないでほしい。

厳しく制限された世界で、
何度目をこすっても
明かりが見えなかった世界で、
必死にもがいて生きてきました。

スタートダッシュは出遅れたけれど、
それでもこの1年と半年は
後から振り返った時
”後悔しないよう生きること”
をひとつの目標にしていたから、
何年か、何十年後か。
”新型コロナウイルス”が
過去の出来事になった時
大切な友達や家族と
イマを思い出しても、
私はきっと後悔しないと思います。

コロナを言い訳にして
出来なかったこと
選ばなかったことを並べて
落胆したくなかったから、
他人から見てどう思われるかは
分からないけれど
私は自分なりに地に足つけて
歩いてきました。

マスクと共に過ごしたこの3年間に
心の底から満足しているし、
写真のフォルダを見返すと全ての
思い出が昨日のことのように蘇ります。

文字にすると何だか
負け惜しみのような、
自分に言い聞かせているよう様な
気がするけれど、
コロナに始まりコロナに終わった
大学生活も意外と捨てたもんじゃないな
と、我ながらに思います。
 

この数年の経験が、いつかどこかで
私の強みに、武器になりますように。

最後まで読んでくださった方へ、
ありがとうございました。



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