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異動して観光の担当になったのですが何から始めたらいいですか?

観光課、DMOなど観光に関わる人から出たリアルな質問に回答しています。今回は4月に異動された際に自治体・DMOのご担当者様や、上司から部下を育てるためにどうしたらいいか。というタイミングでご質問されることが多い内容について解説します。

質問:「異動して観光の担当になったのですが何から始めたらいいですか?」
答え:「ズバリ旅です!地元も他エリアも旅したうえで、地域自慢できるレベルを目指しましょう」

なぜ、地元も他エリアも旅したうえで、地域自慢できるレベルを目指すのが重要なのか?

これは3つ理由があります。①地域自慢できるくらい地域を理解できていないと、事業者とタッグを組んだ時に相手に良さが伝わらない。②いち旅人の視点でみたときに地元の良いところ、改善点がわかると売れるポイントが理解できる。③観光は1人では成り立たず地域の事業者を巻き込むのが重要、地域を旅すると仲間が増える。

①地域自慢できるくらい地域を理解できていないと、事業者とタッグを組んだ時に相手に良さが伝わらない

以前、解説したWhat/Who/Howの図解が再登場します。情報発信の場合重要になるのは何の観光資源を、誰に、どのように届けることで集客につなげるのかです。まずWhatの観光資源の部分が無ければ、その良さに気づかなければ、何も始まりません。詳しくはこちらの記事をご参照ください。

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せっかく素晴らしい宝の資源があったとしても誰もその存在に気づかなければ、磨き上げも、発信も始まりません。だからこそ、地元をくまなく周ってみて地域を実際に観光することが重要になります。

行ったことも、やったこともないことを「良いサービスです!良い観光スポットです!」なんて言えないですよね。でも反対に一度、経験したらきっと熱い想いを持って語れるはずです。

このウチの観光資源のココがいい!(もしくはココが足りていない)を語ることができれば、優秀な事業者が観光資源の素晴らしさを汲み取って効果的な施策を実施できるでしょう。

②いち旅人の視点でみたときに地元の良いところ、改善点がわかると売れるポイントが理解できる

地元だけでなく、注目の観光スポットに訪れることで新しい発見がたくさんあると思います。この観光資源は、このターゲットのこんな需要に応えているんだ!という新しい発見を私は色んなエリアに足を運ぶ仕事柄たくさんしています。これだから観光は面白くて仕方ないです!

自分の地域と比較するとここは優れいているけど、ここは改善点がある、これは参考にできる、広域で協業したら面白いシナジー効果があるかも、なるほどその手があったかなどなど。一歩街から出て他のエリアを見ると自分の地域を客観的にみられることもたくさんあると思います。

そのうえで、今自分たちがやっていることは正しいのか、このエリアを参考にもっとできることはないか、旅人視点でここは課題かもしれないと客観的に地元を評価することができるはずです。

③観光は1人では成り立たず地域の事業者を巻き込むのが重要、地域を旅すると仲間が増える

コロナ禍において私は一番心配なのは魅力的な地域の事業者が廃業に追い込まれることだと思っています。観光はワンマンプレーで成り立つものではなく、その地域の宿泊施設、観光施設、商店、飲食店などがワンチームとなって初めて成り立つものだと捉えています。

ワンチームになるためにはやはり、仲間だと認めてもらえる関係づくりが大事だなと思います。お仕事をさせていただいている自治体・DMOの方々で優秀だなと感じる方々は、総じてこの地域に入り込む力がめちゃくちゃすごい人が多いです。

各エリアの事業者の懐に入り込んで、みんな顔なじみの関係になると「何かやろう!」となれば周りの方々が助けてくれるんですよね。そんな現場を何度も見てきました。そういった方々はプライベートでも地元旅しまくっていて、そこで関係値を作っているんですよね。

まとめ

今回は、異動して観光の担当になったのですが何から始めたらいいですか?という問いに対して、地元も他エリアも旅したうえで、地域自慢できるようになるレベルを目指すのをオススメする理由を3つを解説しました。

初めて観光に携わる担当者の方や、人材育成をする上司の方々の少しでもお役に立てますと嬉しいです。それではまた!

お問い合わせ先

自治体・DMOさんであれば、こちら(https://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/kankochi/expert-haken.html)から中川智博を専門家として指名いただけますと無償で助言させていただくことが可能です。また、お急ぎでしたらメール(tomohiro@tokyocreative.jp)までご連絡いただけますと幸いです。

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