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観光の情報発信って何から始めればいいですか?

自治体・DMOさんから、たくさん企画・戦略フェーズからのご相談を受ける機会が増えてきました。今後、スタイルを変えまして自治体・DMOの方々からよくいただく質問にお答えしていくことを中心にnoteは展開していこうと思います!今回のお悩みはこちらです。

質問:「観光の情報発信って何から始めればいいですか?」
答え:「まずは計画から始めましょう」

世の中的にはDXだ!デジタルマーケティングだ!ソーシャルメディアだ!今はオンラインで情報発信しないとダメだ!という論調がありますが、その渦中にいて本質ってそれじゃないんだよな〜、自社ツール売りたいだけなんだなぁ…と思うことが多々あります(苦笑)。

極端な話、簡単スマホも使わないような高齢者に対して観光の情報発信をする場合デジタルってほとんど意味がないんですよね。だって見ないですから。ユーザーをすっ飛ばしてよくSNSのツールありき、デジタルありきの議論になっていることが往々にしてあります。大事なのは「計画」です。

情報発信における計画って何?

では情報発信における計画とは何なのでしょうか?端的に言うと3つを明確化することです。What(何の観光資源を?)、Who(その観光資源は誰に刺さるのか?)、How(どうやって届けるのか?)これだけです。でも意外とこの3つって整理できてなかったりするんですよね。

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What=地域の観光資源
まずは観光資源をしっかり洗い出すこと。なければ作っていくことが重要です。例えば、掘り下げても観光資源がほとんどないのに情報発信に力を入れても集客につながらないんですよね。だって売るべきサービスがないのですから。

なので、自治体さん、DMOさんはまず自身の観光資源をしっかり洗い出すことが情報発信以前に大事だったりします。私が携わらせていただいている自治体/DMOさんではまず観光資源を明確化するためにワークショップをやって可視化しています。

Who=誰に届けるのか
観光資源の洗い出しができたら次に誰にその観光資源は刺さりそうかを考えます。例えば、テーマパークであればファミリーの集客が見込めそうといった塩梅ですね。この際、顧客の解像度が高ければ高いほどよいです。具体的な施策がうちやすくなるので。

よくペルソナシートを使って整理したりしますので、それはまた別途書こうと思います。今来ている観光客の年齢層、人数、国籍等がわかるものがあれば更に解像度が高まっていきます。

How=どう届けるのか
最後にやってまいりました。どう届けるのか。ここでようやく情報発信の話が出てきます。繰り返しなるのですが、しっかり自分たちの観光資源を理解して、誰に刺さるかを定義したうえで、どう届けるのかを議論していくことが重要です。

このプロセスをすっ飛ばしてツールの話に終始してしまうと、そもそもうちの顧客ってそのツール使ってるっけ?みたいな本末転倒な議論になってしまいます。

地域の観光資源は、誰に刺さるのかが定義できたので、最後にではその顧客のタッチポイントは何なのか。顧客はどんな情報を求めているのかを整理していきます。

これもまた違う記事で書こうと思いますが、カスタマージャーニーを書いて整理することが多いです。顧客の1日の行動を想像しながら接触していくポイント(タッチポイント)を整理していきます。例えば、30代男性、よく旅行に行く人はYouTubeで事前に情報検索して動画見ているのであれば、YouTubeに何らかの施策を打つべき等ですね。

まとめ

「まず情報発信は何からしたらよいですか?」という問いには計画立てましょう。と答えています。答えは簡単でその方が集客効率がよいからです。

地域の良さを理解していないのに、情報発信で地域の良さをアピールすることはできません。なのでWhat=地域の観光資源は何なのかを定義すること。

次に、誰に届けるのかを定義できていないとこれまた非効率になってしまうので、Who=観光資源を誰に届けるのかを定義していくこと。

最後に、What、Whoが定義できたうえでHowどうやって発信するのかを定義していくこと。その顧客のタッチポイントは何か?どんな情報に飢えているのか?を整理したうえで発信していくツールの選定を進めるのが重要です。

お問い合わせ先

自治体・DMOさんであれば、こちら(https://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/kankochi/expert-haken.html)から中川智博を専門家として指名いただけますと無償で助言させていただくことが可能です。また、お急ぎでしたらメール(tomohiro@tokyocreative.jp)までご連絡いただけますと幸いです。それではまた次の記事でお会いしましょう!

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