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#96 『大事なことは現場、現場、現場』

本日は、横浜国立大学名誉教授・国際生態学センター研究所長の宮脇昭さんの「現場」についてのお話です。「いのちの森づくり草の根運動」として、これまでに4000万本の木を植えた男として、森をつくる文化や人類が未来を健全に生き延びることを世界に広めているのが宮脇さんです。

今回の話は、宮脇さんが「現場」の重要性を語っています。その中でも特に、現場でしか見えないもの、見えないものを見るといった部分は、思考設計士としてのコンセプトにも重なるものがあり、とても刺激的な内容でした。

"現代人には2つのタイプがある。見えるものしか見ない者と見えないものを見ようと努力するタイプだ。...つまり現場がすべて、見かけ上の事象に惑わされず、本物を見ろということです。チュクセン教授には日本で30年間かけても学べないことを学ばせてもらいました。"
"教育とは単に手取り足取り教えることではないんですよね。大事なことは現場、現場、現場。大工や左官のように弟子はいかに師の知識を盗み取るかです。そういうハングリー精神でもって、初めて見えないものが見えてくる。"
"いまはパソコンのキーボードを叩けばデータが出て、それをもとに何本か論文を書けばすぐに学位をもらえます。しかし、そんな研究はすぐに廃れるし、そんな人間は「本物の研究者」にはなれない。どんなに金と最新の技術や医学や集めても、60億人の誰一人、1000年はおろか、200年も生かすことはできない。...まだ現代の科学が生命や環境に対していかに不十分かを知らなければなりません。"


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書籍『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』
2021/04/06 『大事なことは現場、現場、現場』
宮脇昭 横浜国立大学名誉教授・国際生態学センター研究所長
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※Image by Free-Photos from Pixabay