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個の強みは"パズル理論"で発揮できる

2019年の僕の"失敗体験"は『マネジメント』(※)であった。
「マネジメントは組織を機能させるエンジンである」

一方、2019年の僕の"成功体験"(※)は個の強みを発揮する『リーダーシップ』であった。
※成功体験は、売上や収益といった数値的な結果・成果ではなく、行動プロセスである。

<成功体験の定義>
1.思考して言語化した仮説・価値を実践を通じて実証もしくは実感したこと
2.自身だけでなく対象となる相手と仮説・価値を実証もしくは実感したこと
3.その価値を第3者に提供し、ポジティブな反応をもらうこと

の3点をクリアしたものを成功体験とする。『マネジメント』と同様に、『リーダーシップ』の思考や仮説を言語化する。

結論、個の強みを発揮するのは『リーダーシップ』の役割・責任である。そして、個の強みを発揮するためには『パズル理論』が重要である。それは3つのプロセスで構成される。


①自分は何者か?と内省する

はじめに、「個の強みを発揮する」前に、自分という人間を自身が一番理解している状態をつくることが大切である。それを、自分の『パズル』をつくる、と表現している。

そのためには、『内省』することからはじめてみる。内省とは、自身の考え方や行動を深掘りしていくことである。自分と「対話」するプロセスである。

そのプロセスは、【時系列】×【行動と感情】×【事実×解釈】×【WHY】の組み合わせで、自身と対話しながら思考を整理していくことである。

【時系列】「過去」と「現在」と「未来」の3つに区分する
【行動と感情】その時の行動や思考や感情(主に過去〜現在)、これからの行動や予測や姿勢(主に現在〜未来)に区分する
【事実と解釈】行動や感情は「事実」として、その事実の理由は「解釈」として区分する
【WHY】解釈(理由)を言語化する時は「なぜ」を自分に問いかける

「行動」や「感情」を深掘りすることで、自身の価値観を言語化することができる。さらに、その価値観の源でもある自分の性格・特性を知ることも大切である。診断するツールがいろいろあるので、活用して自分の理解をより進めていく。おすすめの診断ツールは以下。

ストレングスファインダー
16personalities
m-gram
人間は9タイプ
BIGFIVE

その上で、これまでの内容を整理してアウトプットとして言語化や図解する。基本的には、【行動】【特性】【価値観】の3つに分ける。どういう行動(仕事)をして、どういう特性(強みや弱み)をもって、どういう価値観(大事にしていること)、の3つである。

・ポートフォリオをつくる
※KeynoteやPowerPointなどでつくる。もしくは、profieeforiioといったポートフィリオを簡単につくることができるサービス。
・職務経歴書に書く
※Wordでつくる。もしくは、WantedlyやLinkedInなどのプラットフォームの自己紹介に記入する。

自分がどういう思考や価値観で、どういう性格や特性で、どういうことができる(またはできない)のかを言語化する。このプロセスを経て、自分の『パズル』が完成する。

「自分は何者か?」を言語化し、自分の『パズル』をつくることは前提であるため、まだ強みを発揮するには至らない。


②相互理解をするために対話する

次のプロセスは、自分の『パズル』を他者(主に一緒に仕事をする相手)に理解してもらう。さらに、自分は相手の『パズル』を理解する。

つまり、相手との『対話』を通じて「相互理解」をすることであり、お互いの『パズル』を知ることである。この理解のハードルが人間関係において最も難しい。

しかし、自己開示をして相手を理解することができて、強みを発揮するにつながるため、それを理解している人であればそのハードルは決して高いものではない。

そして、相互理解のプロセスで体感することがある。自分と相手の「違い」を理解することである。対話する目的は、この「違い」をみつけることであり、違いを認識することより、さらに自分を「アップデート」することができる。内省でインプットしたことを相手との対話でアウトプットすることで言語化の解像度が上がる

この対話のプロセスを経て、パズルの"形"や"色"がより明確になる。これがいわゆる「個性」である。自分の強み(パズルの凸)、弱み(パズルの凹)、考え方や価値観(パズルの色)である。

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③パズルを組み合わせて補完する

対話による相互理解により、パズルの形(凹凸)や色が明確になったら、個の強みを発揮する準備は整った。最後のプロセスは、自分のパズルと相手のパズルを組み合わせる。

自分の強み(凸)と相手の弱み(凹)を、自分の弱み(凹)と相手の強み(凸)を組み合わせて『補完』する。補完することにより、個の強みが発揮される。

自分の弱み(凹)が相手の強み(凸)により補完されることで、自身は強み(凸)にのみ集中することができる。さらに、その自分の強み(凸)が相手の弱み(凹)に補完されることで自分の強みが発揮される。

個の強みは個のみでは100%発揮することはできない。相手との補完があってこそ個の強みがいきるということを認識しよう。個の強みは「内省」と「対話」による言語化と相互理解があって見える化する。

そして、マネジメントは組織を機能させるエンジンであると定義したが、個の強みの補完関係は組織を動かすアクセルである。このアクセルを踏んで組織を動かすのはあくまで個人である。それを発揮するために補完することが個の"役割"であり、"責任"である。

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個の強みを発揮するリーダーシップ

この役割と責任こそが『リーダーシップ』である。リーダーシップは組織ではなく、個人に紐づく。個の強みを発揮することであり、補完関係をつくることである。

そして、この補完関係は強み(凸)と弱み(凹)がより明確で、自分と相手の理解があればあるほど良い。相手を「リスペクト」している状態まで相手と対話することができたらベストである。その状態であれば、自然とお互いの強みがいきる関係性であると思う。

リーダーシップは、①内省 ②対話 ③補完 の3つのプロセスそのものであり、その状態=リスペクトしている状態で行動すること、成果をだすアクションである。これを『パズル理論』と定義している。

改めてマネジメントとリーダシップを整理しよう。

マネジメント:組織を機能させるエンジン。機能するためには、サイクルをつくること。
リーダーシップ:組織を動かすアクセル。動かすためには、個の強みを発揮すること。(パズル理論)


「リーダーシップ」×「言語化」をする2020年

僕は2019年、この補完関係をつくるプロセス(①内省 ②対話 ③補完)を経験した。リスペクトする相手とのアクションで、第3者からポジティブな反応をもらう経験をした。自分の強みが発揮されたと同時に、相手の強みが発揮された仕事をすることができた。

しかし、マネジメントは失敗し、組織を機能させることができなかった。強みを100%発揮した上で、成果をだすことはできなかった。リーダーシップのプロセスとして成功経験をすることはできたが、アクションとして成功体験をすることはできなかった。

マネジメントとリーダーシップはつながっている。エンジンがなければそもそも車(組織)は動かせない。一方で、良いエンジンを搭載して機能できる状態にあっても、アクセルを踏まなければ車(組織)は進まない

マネジメントと合わせて、リーダーシップも僕にとっては"転機"となった。キャリアを変える2020年はリーダーシップのプロセス、『パズル理論』をさらに言語化していく。組織を機能させ、個の強みを発揮して、成果をだすまでを言葉を使ってアプローチする。同じ経験をしている人や組織に対して、「思考」と「言語化」という武器を使って、"転機"を促していきたい。

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