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#115 『人物の条件』

本日は、東洋思想家の安岡正篤さんの「人物の条件」についてのお話です。安岡さんのプロフィールは以下のページで紹介されています。

戦後、24年師友会を設立、政財界のリーダーの啓発・教化に努め、その精神的支柱となる。中でも、昭和の名宰相とされる佐藤栄作首相から、中曽根康弘首相に至るまで、昭和歴代首相の指南役を務め、さらには三菱グループ、東京電力、住友グループ、近鉄グループ等々、昭和を代表する多くの財界人に師と仰がれた。その教えは人物学を中心として、今日なお日本の進むべき方向を示している。

さらに、「平成」の元号の考案者という日本の歴史の転換期に大きく関わっている人物でもあり、多くの著名人や財界人などに影響を及ぼした方であることがわかります。名言にある「思考の三原則」は私も大事にしている考え方とも共通しており、こういった考え方であったことから人徳のある者として、多くの方との繋がりがあったのだと思います。

【思考の三原則】
一、目先にとらわれないで、出来るだけ長い目で見ること
二、物事の一面にとらわれないで、出来るだけ多面的に、出来得れば全面的に見ること
三、何事によらず枝葉末節にとらわれず、根本的に考えること


今回のお話は、人としての活力や気迫といった人物学を広めた安岡さんの考え方が紹介されています。

"万有一才、光といい、熱といい或は電気といい、磁気といい、総て謂わばエネルギーの活動であり、変化です。エネルギーが旺盛でなければ森羅万象もない。吾々も根本において性命力が旺盛でなければ、迫力がなければ、活力気魄というものがなければ、善も悪も何もない。是も非もない。活力、気魄を旺盛にする、これが一番大事であります。"
"一体元気、則ち吾々のの活力、気魄というのは創造力でありますから、生みの力、大和詞で言うならば産霊の力である。そこで常に何物かを生む力、為すあるの力、有為の力である、これは必ず理想を生んで来る、元気が旺盛になる時には必ず理想がある。理想は空想は違う。創造力のないのは空想であります。そうではない。理想のことを古来志と言いますから、それを志気と謂う、元気は活気ではなく志気でなければならぬ。理想を持った元気でなければならぬ。だから性命力の一番純真、旺盛な少年時代は誰でも理想家であります。"


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書籍『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』
2021/04/25 『人物の条件』
安岡正篤 東洋思想家
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※Image by Yerson Retamal from Pixabay