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#29 『努力の上の辛抱という棒を立てろ』

"「一念発起は誰でもする。実行、努力までならみんなする。そこでやめたらドングリの背比べで終わりなんだ。一歩抜きん出るには努力の上の辛抱という棒を立てるんだよ。この棒に花が咲くんだ。」"

本日は、落語家・俳優・タレントとして活躍した、桂小金治さんの父からの教えについてのお話です。1950年代から2000年代まで、長く芸能界で活躍をしてきた桂小金治さんが、幼少期にお父さんからあった言葉を語っています。言葉を読む限り、非常に厳しいお父さんだったことがわかります。

"「偉そうな顔をするなよ。何か一つのことができるようになった時、自分一人の手柄と思うな。世間の皆様のお力添えと感謝しなさい。錐だってそうじゃないか。片手で錐は揉めぬ。」
努力することに加えて、人様への感謝の気持ちが生きていく上でどれだけ大切かということを、この時、親父に気づかせてもらったんです。"

現状に満足するなよ!自分だけでできたなんて思うなよ!というメッセージが伝わってきます。冷静に考えてみても本当にその通りで、自分一人で何かを成し遂げられることなんてほぼないと思います。何事も誰かの支援だったり、誰かが関わっていたりして、前に進むことができるし、努力することができるのだと思います。

まずは努力する何かを見つける、もしくは夢中になれることに出会うこと。そして、進む過程でいろんなアップダウンもありながらも継続すること。その先に、成果や結果がある。そこに感謝の気持ちや素直な気持ちを持つこと。

こうして言葉にすると、当たり前というか、わかっていると言いたくなる。でも、そのアップダウンにうまく対応できなかったり、それで継続できなくなって自分が嫌になってしまったり、誰かのせいにしてしまったり。止まってしまうことが人生では必ずありますよね。

だからこそ、より感謝の気持ちや素直な気持ちは常に持っておくことが大事だなと思いますし、それがあるだけで周りの人が支えてくれるかもしれないと思います。

"いまでもこの時の心の震えるような感動は、色あせることなく心に鮮明に焼きついています。"

桂さんのお父さんの言葉はもちろん、最後のこの言葉も非常に刺激的でした。「感動」したことは絶対に忘れないんですよね。しかも、ほとんどの出来事が自分の大事にしていることや価値観を形成していたり、今の行動につながっていたりします。

私は「内省」することが好きな人間なのですが、過去を振り返ったりして、過去と現在を紐付けてみたり、それをベースに今の自分の価値観を整理してみたり、それを未来の行動につなげてみたりしています。そのような感覚や内省する時間はこれからも大事にして、日々行動していきたいと思います。

そして、努力の上に辛抱という棒を立てて、何事にも動じない、自分に負けない力をつけていきたいと思います!


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書籍『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』
2021/01/29 『努力の上の辛抱という棒を立てろ』
桂小金治 タレント
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※Image by Berkan Küçükgül from Pixabay