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美しい音を奏でる人は、心も美しいのか

わたしね、自分の持っているものは「偶然もらったギフト」で、相手が持っているものは「相手の努力の成果」だと思うことにしているんです。

それが実際どうなのかはどうでもよくて。事実かどうかなんてどうでもよくて。笑
そう思うことで、自分自身は驕らず謙虚でいられるし、相手にへんてこな嫉妬しないし、わたしも頑張ろうって気持ちになるから。

わたしの座右の銘、「人生は 運と相性 あと気分」なんですけど。
どうやって物事を捉えたら自分がどういう気持ちになれるかって、結構大切です。運と相性は自分でなかなかどうにもできないけれども、気分だけは自分でどうにでもできる。だから、その「気分」の部分をいかによく保つかって、一番注力しがいがあるってものです。


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事実なんて、わからないことだらけ。人生、見えないものだらけ。
へんてこな驕りとへんてこな嫉妬の対象になりやすいもの、そしてやっぱり「ギフト」と思われやすいものに、「美しさ」がある気がします。

美しさって、ギフトっぽいよね。たしかに。
しかもね、美しい何かと美しい心って割とセットで語られることが多いんです。これもまた不思議。

例えば「美しい音を奏でる人は心も美しい」って、結構平然と言われることがあるんですが。これ、本当だと思いますか?

わたしは別にそうは思わない。
父(ヴァイオリニスト)にも一応訊いてみたけど、彼もそう思わないそうです。笑

もちろん心が美しくて音色も美しい人もいるけど、ひん曲がった性根に見えてめちゃくちゃ美しい音をだす人もいる。(ひん曲がったとか言ってごめんなさい)ただ、ひん曲がった性根に見えているだけで、本当は美しい心なのかもしれない。それはね、人の心を覗くことなんてできないので、わからないですけど。
同じように、美しい曲を作る人の心が美しいか、美しい絵を描く人の心が美しいか、美しい顔面の人の心が美しいか……どう思いますか。

なぜか、人は美しい何かを見ると「それを持つ人の心も美しいはずだ」って思うんです。
でもそれ、別に関係ない。とわたしは思う。芸術家の心がみんな美しいのかっていったら、まあまあ高めの確率で、そんなことはない。笑
まあ、心が美しいって、定義がなかなか曖昧でよくわからないですけど。

でもね、別に心が美しくなくたって、他が美しいことは大いにありうるんですよ。

結局ね、その人が持つ美しさがどこに現れたか、という話だと思うんです。美しさの核のようなものを持っていることには違いないけれども、その人の持つ美しさが、「心」に現れたのか、「音」に現れたのか、「顔の造作」に現れたのか。
別にね、心の美しさが最上級なんてことはない。もちろん心が美しいに越したことはないんですが、それなら顔だって美しいに越したことはないし、音だって絵だって言葉だって美しいに越したことはない。

心という見えないもの聞こえないものの美しさと、目に見えるもの耳で聞こえるものの美しさを、なぜだか関連付けたがる。
不思議なんですよね。
関連付けなくたっていいんですよ。それぞれでいい。それぞれに美しいんだから、それぞれで何ら問題ない。

目に見える美しさが、そこにある。それでいいじゃないですか。
耳で聞こえる美しさが、そこにある。それでいいじゃないですか。
描かれた絵が美しい。万歳。
音色が美しい。万歳。
顔が美しい。万歳。

だからこそ、目に見えないものに誰かが触れてそれを「美しいな」と感じることもまた尊いわけで。

美しさに優劣はないです。心が美しいほうが顔が美しいよりもよいとか、そんなことはない。どっちも美しい。
そしてすべて妬むようなものではないし、驕るようなものでもない。


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ただ、優劣ではない部分で「やっぱり心の美しさが特別だな」と思うのは、心が美しいと本人が幸せになるということです。
他のどの美しさも、本人の幸せには直結しない。美しい絵や音が他人を幸せにすることは容易にありうるんですが、本人は幸せでないこと、結構多いです。美しい顔面が他人に多幸感を与えることってたくさんあるけれど、本人が幸せかっていったらまた全然別の問題なんです。

でも心が美しい人は、本人が幸せなんです。
だからやっぱり、心の美しさってすごく大きなギフトなんだろうな、と思うと同時に、それを得る努力もまた素晴らしい努力だったのだろうな、と思うのです。


自分が得ている美しさは、偶然のギフト。
相手が得ている美しさは、努力の成果。

本当にそう思う。なんかまとまりの文章になっちゃいましたけど。
だから明日からもわたしは頑張ります。わたしはすごくアレなので、ほらアレ、自分が幸せになりたいほうの人間なので、心を美しくしたいですね。笑



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