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Kindle本を作ってる時に起こった3つの誤算

というわけで、初めてKindle本を出版できたのですが…

誤算が多い!!
いいことも悪いことも、思ってた以上に色々起こりすぎ&想像の10倍ぐらい展開が速すぎて「待って待って!頭パンクするぅ〜><」となってます。

というわけで、これからKindle出版をする人に向けて、
「こんな誤算がありました」
という話を色々書いていきます。

Kindle出版・Amazonへの出品経験のある人は
「あったあった」
「そういう時はだな…」
という感じで、色々書いてもらえたら嬉しいです。


Kindle本を作っている時の3つの誤算

1,調べごとの段階で、「作家」の目線になり始める

いちばん重要なのがこれ!
驚くほど視野が変化していたことです。

自分がブログやまとめを書く時、あるいは学習のために本を読むと
「つまり?」
という要約した時のポイントに目が行きます。

本の内容なんて全部覚えられませんからね。
ポイントを絞って覚えられるように、「つまり」を意識して読むのです。

ところが、自分がいざ書くとなると
「このコンセプト・挿絵いいなぁ〜」
「作者ならではのクセのある言い回しが好き・嫌い」
など、普段より細かいところに目が行き、知識以上にむしろ読書した時に触れた伝え方の方に本に影響を及ぼすこともあります。

本のエッセンスをいただくというよりもむしろ、
「伝え方」の方に目が行って、参考文献にした本や動画以外にも『影響を受けた本・動画』が存在するのです。

例えば…

私はこんな感じの挿絵を20枚作ったのですが…これは
「最強のコーチは教えない」
という、吉井理人さんの著書を見て、参考にしました。

野球指導者の吉井さんは、選手もコーチも理論より感覚で理解する人達のために「感覚的にわかるピクタグラムの図」をたくさん使って、コーチング理論を説明しています。

私の本は、「病まないメンタルの作り方」を1冊で実現する壮大な本です。
そこで、
「わかりやすさ」
「パラパラ見るだけでもわかるおもしろさ」
をどこかに付け加えることで、とっつきやすくする必要がありました。

この形を実現していた、吉井さんの本を参考にフリー素材で図を作って
「言葉自体は、心理学や哲学に裏打ちされたものでも、直感的にイメージできることで、ちゃんと理解できる本
を目指しました。

他にも、
「人気の本になろうと思ったら、書評動画を作ってもらえるような本になれた方がいい」
「それなら、動画をつくる人が動画を作りやすい糸口を用意した方がいい」
という考えから、フェルミ漫画大学などの動画を山ほど見ました。

フェルミさんは「この本を一言でまとめると…」という語りから本を紹介し始めます。
さらに、終わる時には「まとめだな」といって、要点を箇条書きにします。

フェルミさんの動画を参考に、
「一言でいうと」
「あとがきの前に、この本のおさらい」
というコーナーを作って、読み返す人・書評を作ってくれる人にもわかりやすい作りにしました。

本として詰め込みすぎるのは、もう仕方がない。
それだけ「心を強くするために知っておきたいこと」「生きていて不安に感じること」は多いから、本としてボリューミーになるのはもう仕方がない。
問題は「読んだ人がわかるように・読み返すようにする工夫」ができているかどうかだと考えて、大事な用語は画像で、要約も専用のページを作ってつけました。

同時に、「本の要約が拡散される時代」だからこそ、ヒット作は
動画で知った本だけど、動画にはなかった要素が良かった
という著者の伝え方が大事になる時代でもあります。

「反応しない練習」は私も参考にしたし、色んな人に要約動画を出されている本ですが…それでも読む価値のある本です。
というのも…この本、実際に読んでみると、僧侶である作者にしか出せないような教養や、人を安心させる話術、エピソードトークの面白さがまた良いのです。

そのため、
伝えやすいことと、深堀りする面白さは両方大事だ
と本文は臨場感があるように、要約や挿絵でわかりやすくの両輪を心がけて書きました。

これが理由で、本を読み慣れた人と意見が合わなくなりますが…書くのはあなたです。
一見すごそうな人からアドバイスを貰っても、
「自分がいまからやるつもりで本当に考えたのだろうか?」
その人にとっての正解と、私にとっての正解は同じだろうか?
とよく考えるのが大事です。(そのぐらい、新しいことにチャレンジすると「参考にする意見」「自分自身の目線」は変わるので、気をつけてね。)


2,没頭してない時に浮かぶアイデアが降ってくる

本を書く前は、書くことをざっくりと決めて書き始めました。

ところが、執筆とは長い時間同じテーマと向き合うため、
『俺が言いたいことは本当にこれか!?』
と悩み、当初の予定から修正・追加が入ることになります。

同じテーマについて私は9ヶ月間考え続け、
執筆で「伝える」時も2ヶ月以上同じテーマについて考え込みました。

ここまで考え続けると…執筆から離れたり、本の内容が正しいかどうかを実験していると、
「違う!ぼくが言いたいのはこれだ」
「違う!いや、合ってるんだけど、この話には続きがある」
と、実践や会話の中で、新しいアイデアや自分のアイデアへの反証がでてくるのです。

このアイデアとの向き合い方は好みです。

本を書くための下調べは骨組み作りです。
最初に考えた骨組み通りに本を作る方がシンプルで手堅い本になるでしょう。そういう本を求めている人もたくさんいるでしょう。

ただ、「自分が納得行く本を徹底的に作り込みたい」と思ったら、
「実践して生まれたアイデア」に耳を傾けた方が実際に売れるかどうかは別として「やりきった」という達成感は生まれてくると思います。

私は、後者でした。
この決断のせいで、私の本に対して、合わない人が生まれちゃったかもしれません。
それでも、わかる人はちゃんとわかってくれたし、自分の成長が繋がって本当に本を書く前と後で変わりました。

そのため、「降ってくるアイデアを信じて書く」という手法の方をおすすめします。降ってきたものこそが、あなただけの言葉です。

3,執筆中に自分のことが大嫌いで大好きになる

執筆期間は長かったため…自分で自分の考えを何度も疑いました。

「これで、病まないメンタルと言えるのか」
「ちゃんと読まれる本を作れているのか?ちゃんと面白いのか?」
何度も何度も自分を疑いました。

不安ですから、
本に書いてあることを実践もします。
原稿もチェック・直しもします。
すると、ちゃんと合ってるし、面白くて、「さすが俺」とどんどん書いた本や考えたことが好きになるのです。

執筆中はずっとこの繰り返しで、自分自身の疑い深さとめんどくささに嫌気がさして、
自分で自分を疑い・批判し続けながら前に進み続けることが、一番疲れる…
とさえ思いました。

「病まないメンタルの作り方」といいながらも、執筆中の私は情緒が上下する中でつき進みました。
一方で、「病まないメンタル」を身に着けてるからこそ最後までやり遂げられました。

この「自分のことが大嫌いで、大好きになる」という感覚は、執筆当初は全く想定してなかったことなので、これからKindle本書く人は驚くと思います。

私から言えることは「全部必要なことだぞ」です。
自分のことが嫌いになるぐらい自分を疑わないと、自分の間違いやいいアイデアに気付けないです。
逆に、自分が好きになるぐらい面白くないと、古今東西の名著が売られているECサイトの中で『俺の本は売れるに違いない』と信じて、本を発売するなんて、ある種の勘違いをするのは無理です。

自信と結果が一致するとは限りません。
それどころか、別物です。
現代人は集団の中の個ですから、多少合わせる必要はありますよ?
それでも「自信は自己評価で、結果は他己評価」であることはゆるぎません。

次の行動を起こすために、自分のことを大嫌いで大好きになって、疑って疑って、それでも面白いと感じる自信を執筆期間中につけてください。

これ、本に限らず、マンガでもお仕事でも
「長い作品・大きな作品を自分の責任でやり遂げようとすると、必ず一度は経験する壁」
だと思います。

「コンパクトな作品を作るのが上手い人」は、純粋に行動力とスキルが高いのです。

一方で、「大作を作るほど、力を発揮できる人」になろうと思ったら、深く考え、自分を疑って、それでも自分を貫く精神力が物を言います。

本を書くことで、
「今までのスキルとはまた別に、精神的な戦いの中で苦悩する」
という時間を送ると思いますが…それは必要なことだから、がんばってね。

そこを乗り越えてられた人は、同じような経験がないとたどり着けない境地にちゃんと行けてますから…他己評価に関係なく、自信を持てるはず!

発売後の計算外も色々ありすぎたから、それはまた近いうちに。
こっちは、メンタルの問題というよりもいい意味でも悪い意味でも「ままならぬが浮世の常」という感覚です。

自分に対してではなく、浮世に関するテーマですね…。

執筆中はとことん自分でしたが…実際発売してみると、自分の思ってたのと違うことを色んな人から受け取ることになっていくのです。

…まぁ、アレだ。

面白そうと思ったら読んでって。
Kindle Unlimitedで読めるようにしてるから、キンアミ入ってる人なら追加料金無しで読めるからパラパラ読んでみて。

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