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習慣を手放し得たものと失ったもの

なんと5ヶ月ぶりの記事となってしまった。

あれだけ毎日、400日連続更新してきたにも関わらず、辞めるときは案外あっさり辞めてしまったものだった。

この空白の5ヶ月、私は10年間勤め上げた会社を退職し、作業療法士という職を手放した。無職期間1ヶ月を経て、最終的にITベンチャーのオフィス職を選んだ。これは兼ねてより新しいことにチャレンジしてみたかったという思いと、今までこっそり活動してきたライター活動に本腰を入れたかった気持ちから選んだ結果だ。

「私の名前で売れたい」

そんな野心を持つ私にとって、副業活動にオープン、且つ在宅ワークの行える会社というのは魅力的だった。今年のはじめ、就職活動の本格化に伴いどんどん時間がなくなっていった。noteを更新する暇もなくなり一時離脱したが、きっとこれでまた更新できる。エッセイ本を出すという夢を叶えられる。そう思っていた。

ではなぜこのnoteは5ヶ月ぶりの更新となったのか?時間ができたのではないのか?

答えは全くもってノーで、思いもよらぬ多忙さと不慣れな環境で気持ちがやられ気味となり、時間というよりも気力が湧かなかった。

結局のところ新生活を手に入れたにも関わらず、記事の更新も趣味の手帳活動も手放したままだった。この二つには今までなかなかの時間を毎日かけていたので、代わりに自由な時間を手に入れた。しかし、得た自由な時間は疲れを取るという名目でボーっと過ごすだけで、何も生産性のあることはしなかった。あれ、noteと手帳がなくなったら、私に一体何が残るんだっけ?そんな気分。自由を得た代償に、私はアイデンティティを失くした。

ではなぜ私が今この記事を書いているかというと、夫から「ポメラ買ってあげる」と言われたからだ。

ポメラとは、キングジムから発売されているデジタルメモ帳。ポケットメモライターの略称。

エッセイストや小説家がよく愛用しているものだ。もう文章書いてないのに、なんでだろうって本気で思った。

「もうライター活動しないよ」

私の言葉に「バカなのか?」と本気で怒る夫。夢を手に入れるために安定の職を手放したにも関わらず、夢を諦めてどうすると。そう、忘れていたけど、彼は私の一番のファンなのである。私の夢を、本の出版を最も楽しみに待っているのは夫なのだ。友人も私のカメラの先生も、私のnoteを好きだと言ってくれる人がたくさんいたのを忘れていた。

習慣を手放して得た自由は、代わりに私から充足感と私らしさを奪っていった。

今回の教訓。時間は捻り出せ。好きを追求しろ。

この空白の5ヶ月で学んだことはたったこれだけだけど、人生の学びでまぁまぁ上位に食い込むものだったのではないだろうか。

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