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「ビタミンCの基礎の基礎」をあらためて解説します

先週末には【「異論あり」だけど、ビタミンCはたっぷりたっぷり】という記事を公開しました。

なぜ「たっぷりたっぷり」なのかは、ビタミンCが50以上とも100以上とも言われる、きわめて多様な働きを持つからです。

そこで、そのビタミンCの概略をあらためて記してみます。
(文末に動画を貼っています)

ビタミンCはマルチプレーヤー

ビタミンCの役割はじつに多彩です。おもだったものを挙げても
・風邪予防に働く
・活性酸素を除去する抗酸化作用
・コラーゲンの生成を助ける
・鉄の吸収を助ける
・インスリンの働きを助ける
・仕事をし終わったビタミンEを再生する
・白内障の予防
・アルツハイマー予防
・パーキンソン病予防
・ニトロソアミン(発がん物質)の生成を妨げる
など、その仕事の数は50以上とも100以上とも言われます。

ウイルス対抗のメカニズム

一向に収束の兆しが見えない◯◯◯ウイルスですが、その予防にはビタミンCも全く無関係ではありません。

ビタミンCは、ウイルスと対抗する力を持ちます。
ビタミンCは、ウイルスに対して2つの役割を果たします。

1  免疫の要、白血球を活性化してウイルスを攻撃する。

白血球の中のマクロファージを活性化して、活性酸素の一種である過酸化水素を出させます。
この過酸化水素が武器になって、ウイルスを攻撃します。

2 インターフェロンの合成を促進する。
  
インターフェロンというと、C型肝炎ウイルス治療で用いられる人工の薬剤が有名です。
が、人体でも天然のインターフェロンを合成することができます。

ビタミンCは、天然インターフェロンの合成を促進して、それがウイルスの核酸(遺伝子を作る材料)を破壊して、ウイルス増殖を抑えます。

こういう機序で、ビタミンCはウイルスと対抗することが出来ます。

そして、風邪もまた約90%がウイルス性です。
ビタミンCが風邪予防に働くと言われるのは、そういう理由です。

ビタミンCの必要摂取量は100mg/日 ?

 では、ビタミンCはどのくらい摂取すれば良いのかと、いう話に移ります。

 厚労省が示す日本人の食事摂取基準2020年版。
 その中にあるビタミンCの推奨量では1日100mgです。1日100mと聞いてもピンとこないと思いますので、具体的な食品で説明します。

 ビタミンCが多く含まれる代表的な食品はご覧の通りです。

上記以外では、キウイ、トマト、小松菜、ほうれん草、大根、ゴーヤなどにビタミンCが含まれます。

 次に各食品100gに含まれるビタミンCの含有量を示した表がこちらです。

 これを見ると、ブロッコリー(54mg)約200g食べると100mg。赤ピーマンは(170mg)約60g食べると100mg摂取したことになります。
 こう見るとビタミンCを1日100mg摂取は意識して含まれる食品を食べれば、むずかしいこととは思えません。

100mg/日では足りないって、どういうこと?

 しかし、実際には100mgでは全く不足していて、その量ではウイルスに対抗することなど到底できません。 

 では、厚労省が示す「日本人の食事摂取基準2020年版」にある推奨量100m gとはいったい何なのでしょうか。
この100mgという量は「ビタミンCが不足はしていない」という量に過ぎません。

100mgを大きく下回ると、ビタミンCの欠乏症である壊血病という病気(16〜17世紀の大航海時代に流行った)を発症します。
ビタミンCを100mg摂れば壊血病は予防できるという意味であり、100mg摂っても風邪の予防一つできません。

では、対ウイルス効果をはじめ、ビタミンCに多くの重要な仕事をしてもらうには、どのくらいの摂取量が必要なのでしょうか。

必要量は、その10〜20倍

ズバリ言います。最低でも1000mgです。
推奨量の10倍です。

しかも、私は今「最低でも」1000mgだと言いました。
個人差がありますので、1000mgで大いに効果がある人もいれば、そうでない人もいます。
 
そうでない人の場合は、2000mgを目標に摂取する必要があります。

そのくらい大量に摂取しないと、50とも100とも言われるビタミンCの仕事をさせることはできません。
少量の場合は少量なりの仕事しかしません。

ただ1日に1000mgとか2000mgになると、もう食品からの摂取では限界を超えてます。
ブロッコリーを1日2000g、4000g食べなければいけません。
100%不可能です。

そうなってくると、残る手段はサプリメントということになります。
「なんだ、サプリメントか」と思うかもしれませんが、これはもう仕方がないことです。
ビタミンCに最高の仕事をしてもらいたいのであれば。

具体的にどのようなサプリメントを選んで、どのように飲むのが効率的なのかという話は、下の記事で触れています。

まとめ

ビタミンCの役割はきわめて多く50とも100とも言われます。
その中にはウイルスに対抗する作用も含まれます。

ただし、50とか100の仕事をさせるには大量摂取が必要です。

厚労省の推奨量は1日100mgだが、それでは全く足りません。
100mgという量は「ビタミンCが不足はしていない」という量で、壊血病は予防できるという量に過ぎません。

理想量として、最低でも1日1000mg。可能であれば、2000mgを目標に摂取していただきたいと考えます。
このレベルの量は食事からの摂取では100%不可能なので、サプリメントを上手に使うことをお薦めします。

この記事の内容については動画もアップしています。合わせてご覧ください。


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