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花粉症を撃退する栄養素7選

今年も、本格的な花粉症の季節になりました。
花粉症をお持ちの方にとっては、本当に辛い時期かと察します。

何らかの対策を取っていると思いますが、大切なのは花粉症に罹りやすい体質を改善することです。

そのためには、花粉症に強い数種類の栄養素を大量に摂取することが必要です。それにより内側から体質を改善し、花粉症の症状を緩和、場合によっては治癒することも可能です。

この記事では、花粉症を撃退する7つの栄養素を解説します。
(記事の文末に動画を貼付しています)

①ビタミンD

ビタミンDは、今もっとも注目のビタミンだと言えます。
ビタミンDは、元々丈夫な骨の

維持で知られていましたが、図のように、近年はさまざまな役割を果たすことが解明されています。

なかでも、免疫力の増強によって感性症を予防する働きは、パンデミックの時に亜鉛とともに専門家の関心を集めました。

そして、ビタミンDは免疫力の増強だけではなく、免疫力を安定させる働きもあります。
それが根本的な花粉症対策です。

花粉症を含めたアレルギー疾患は、免疫細胞の暴走が原因だと言われています。

スギ花粉やヒノキ花粉等、有害とは言えない物質をアレルゲン(異物)として免疫細胞が過剰反応する形で認識し、攻撃を仕掛けることによって起こる症状です。

この免疫細胞の暴走を食い止めて、免疫細胞全体のバランスを維持する役割を担うのが、リンパ球の一種、制御性T細胞です。

ビタミンDが不足すると、制御性T細胞の活性が低いことが分かっています。
そのため、免疫細胞の暴走を食い止めることができずにアレルゲンに反応してしまいます。

これが、花粉症の最大の原因だと言っても過言ではありません。 

ビタミンDが多い食べ物は魚介類です。

干し椎茸やキクラゲもビタミンDを含みますが、含有量が少ない上に、活性度が低いビタミンD2です。 
ビタミンDにはD2とD3の2種類があり、活性度が高いのは、魚介類に含まれるD3です。 

そのビタミンD3、日本人の約9割は不足しています。 
理由はもちろん、お魚を食べなくなったから。

もう一つ理由を挙げると、極端に紫外線を気にするあまり、日光浴をしなくなったこと。
日光(紫外線)を浴びることにより、皮膚下のコレステロールからビタミンD(D3)を生成します。

魚介類をあまり食べない人、日光浴をしない人は、ビタミンD不足の可能性が高いので、その場合はサプリで補充してください。

②ビタミンA

ビタミンAは、免疫の最前線である粘膜の強化に働きます。
粘膜が弱いと花粉が体内に入り込みやすくなります。

また近年の研究によると、粘膜は単なるバリケード機能にとどまらず、免疫の働きを正常化する免疫細胞の暴走を抑えることも分かっています。

その意味でも、アレルギー反応抑制のためにビタミンAが必要だと言えます。

ビタミンAが圧倒的に多い食べ物は
レバー。レバーを週に1回食べるだけで必要量を摂ることができます。
レバー以外では、ウナギや赤肉にビタミンAが豊富です。

緑黄色野菜に含まれるβカロテンは必要に応じて体内でビタミンAに変換します。
が、その変換効率は悪く、粘膜強化に十分なビタミンAを賄うには心もとないかぎりです。

このことから、レバー、ウナギ、赤肉をあまり食べない人はビタミンAが不足しがちです。
ビタミンDと同様に、ビタミンAも日本人に不足しているビタミンです。

そこでサプリの登場ですが、
私は、花粉症を含めたアレルギー疾患は一切ありませんが、ビタミンAサプリは飲んでいます。

粘膜を強化することは、アレルギー対策だけではなく、感染症(ウイルス)対策にも効果を発揮するからです。
新型ウイルス然り、インフルエンザや風邪予防にもビタミンAは働きます。

私が飲んでいるビタミンAサプリは、

タラの肝油由来の天然ビタミンAです。

ビタミンAに加えて、ビタミンDも不足している人には、こんなサプリもあります。

これ一つあれば、2つのサプリを別々に飲む必要がありません。

③ビタミンC

免疫細胞が過剰に反応すると、アレルギー物質のヒスタミンが大量に分泌されます。
花粉などアレルゲンがIgE抗体に結合し、そのIgE抗体がマスト細胞(肥満細胞)を刺激することによって分泌するのがヒスタミンです。

ビタミンCは、ヒスタミン分子を破壊します。
ビタミンCがヒスタミンを減少させることで、花粉症の症状を軽減します。

実際に、ビタミンC摂取量と血中ヒスタミン量は反比例することが分かっています。

あくまでも対症療法であり根本療法とは言えませんが、ビタミンCサプリは価格が手頃です。
まだ飲んでいない人は、この機会にサプリを利用して大量摂取することをお薦めします。

④ケルセチン

ポリフェノールの一種ケルセチンも、花粉症対策には欠かせません。 

ケルセチンは
①アレルゲンのIgE抗体への結合を阻害して、IgE抗体の働き(マスト細胞を刺激する)を抑える
②ヒスタミンがマスト細胞から出てくるのを抑制して、分泌量を減らす  
③炎症性物質(プロスタグランジン、ロイコトリエン)の生成を抑制する
この3つの効果で花粉症の症状を軽減します。 

ケルセチンを多く含む食べ物は、
ダントツで玉ねぎ。その次がアスパラガス。
レタス、ほうれん草、ブロッコリー、緑茶
にも少量ずつ含まれますが、基本的には玉ねぎから摂る栄養素です。

とは言え、玉ねぎを丸ごと一個食べても摂取できるケルセチンは約20mg。
花粉症の症状を軽減するには、1日200mgは必要だと言われています。

そのため、花粉症に悩む人は、その時期に限ってはサプリを飲むことで確実に変化を実感できます。

⑤オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸は天然魚に含まれるEPAやDHA、亜麻仁油やエゴマ油に含まれるαリノレン酸を指します。

オメガ3脂肪酸は、抗炎症作用、抗アレルギー作用があり、また花粉症の緩和も期待できます。

オメガ3脂肪酸は、アレルギーの症状を引き起こす
炎症性脂質メディエーター
(炎症した部位に浸潤したマスト細胞から放出される生理活性物質)
を結膜中から著しく減少させることで、花粉症の改善に働きます。

天然魚を食べて、
オメガ3脂肪酸のサプリ
(フィッシュオイル&クリルオイル)
を飲むことで解決できます。

が、それと同時に、あるいはその前に、オメガ3と真逆の働きをするオメガ6脂肪酸(サラダ油、菜種油、大豆油)の摂取を大幅に控える必要があります。 

つまり、オメガ3とオメガ6の比率を変えることが重要です。

⑥水溶性食物繊維 ⑦フラクトオリゴ糖

水溶性食物繊維とフラクトオリゴ糖は善玉菌の一つ、酪酸菌を増やします。

酪酸菌は短鎖脂肪酸の一つ、酪酸を産生します。
この酪酸が、アレルギーを抑制する働きがあることが分かっています。

酪酸は、
①(免疫細胞の暴走を食い止める)制御性T細胞を活性化する 
②抗炎症サイトカイン(神経伝達物質)IL10を増加させる 
この2つの作用でアレルギー反応を抑制します。

水溶性食物繊維を多く含む食べ物は、
海藻類、大麦、ゴボウ、アボカド、
納豆、バナナ、などが挙げられます。

日常の食事から十分に摂取できるはずです。

フラクトオリゴ糖も、玉ねぎやゴボウなど自然の食べ物にも含まれますが、量が少ないため液体(シロップ)や粉末のフラクトオリゴ糖食品が便利です。

酪酸菌を増やす水溶性食物繊維とフラクトオリゴ糖については、こちらの記事でも詳しく解説しています。


まとめ

花粉症を撃退する7つの栄養素

①ビタミンD
②ビタミンA
③ビタミンC
④ケルセチン
⑤オメガ3脂肪酸 
⑥水溶性食物繊維 
⑦フラクトオリゴ糖

毎年辛い思いをしている人は、即実践、今すぐに動き出して、楽で、穏やかな春を過ごしていただくことを願っています。

この記事の内容については動画もアップしています。
合わせてご覧ください。


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