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【DC映画】『BLACK ADAM(ブラックアダム)』鑑賞しました:2022/12/02

 ついに待ちに待ったこの日がやってまいりました!

 あのロック様がブラックアダムを演じると発表されてどれだけ待ち望んだか…。発表を知った時は、ロック様が演じるんだからそれだけでおもしろくなるに違いないと絶大な信頼と手ごたえを感じたものです。
 だって生身ででっかいゴリラと共闘できちゃう人ですからね。今では善玉なイメージも持ち合わせているロック様がヴィランを演じたらどうなるか期待しかないですよね。
 ロック様にスーパーパワーってまさに鬼に金棒! 勝てる気がしない!


 ネタバレに触れないようにしますが、うっかりポロリとしてしまうかもしれないので閲覧注意でお願いします。


○映画感想

 ロック様がスーパーパワーを得て感情に任せて大暴れするお話です。それ以上でもこれ以下でもありません。
 まずアメコミ作品の1作目でおなじみの導入やコミカルさを入れつつ状況説明描写から入ります。やっぱり新キャラを主役するならどのようなオリジンの描かれ方がするのか非常に楽しみですよね。
 なんかいろいろあって大ピンチ! そんな時に色々あってロック様がドーン! もうこれだけで見て良かったと思えます。

 そしてなんだかんだあってJSA(ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ)と殴り合います!
 JSAは間違いなく善良なヒーローチームですが…。この映画はブラックアダム側から入るので、ちょっと嫌な感じもしてしまう。珍しく善と悪が逆転しているようにも見えてしまうのが良いですね。個人的な感想ですが、最初はホークマンが少し嫌な感じに見えました。もちろん良い意味で。悪い人じゃないんですけどもね。あの堅物な感じ好き。

 私の中で初見ではサイクロンとドクターフェイトがめっちゃ好感高かったです。アトム・スマッシャーのちょっと抜けてる若者ヒーロー感も良い…。やっぱこういうキャラは榎木淳弥さんの吹き替えがめちゃくちゃマッチしてますね。心なしか色合いもあって別世界の少年ヒーローを思い出しました。いやまあ、スマッシャーのスーツは原作準拠なのですが。

 やはりヒーローとヴィランですからね。お互いの主義主張が食い違うのは仕方ない。でもだからこそストーリーが進んでいくにつれて、みんな良い…ってなるんですよね。

 DCの格闘ゲーム、インジャスティス神々の激突ほどしか知識はないので、ブラックアダムでホークマンとドクターフェイトが登場すると聞いて驚きました。しかし、彼らは神話由来や神秘的な力を持つので、ブラックアダムに対抗しうる力量の持ち主ですからね。納得です。
 ホークマンに関しては転生してる神話に関わる出生のヒーローという印象しか持ってないので詳しくないのですが、やっぱりあの羽の生えたきらびやかな鎧兜にモーニングスターってかっこいいですよね。タカは良いぞ!
 ドクターフェイトのあの達観した紳士感大好き。たしかドクターフェイトってDCの中でもトップクラスの実力の一員ですよね。そして能力の使い方もとても美しい…。あの映像美を映画館で見れてとても良かった…。もしかして私、魔術系ヒーロー大好きなのでは…?

 アダムとJSA。価値観が異なる彼らの行く末はいったいどうなるのか…。とまあ、こんな感じ。

 テイストは映画シャザムの時にも感じていた古き良きアメコミ映画を現代の技術でさらに派手で楽しく見せてくれたもの、かと思いきや…。
 ストーリーもまさかの意外や意外! という感じでとても驚きました。は~、そうくる!? みたいな。

○逆境に向かうものはヒーローとなりえる

 やはり圧制や独裁に立ち向かうイコンや英雄というのは誰しもが求めますし、時としてそれが必要になりますよね。逆境に立ち向かう者がヒーローなら、彼もまた別視点から見ればヒーローです。

 ブラックアダムという映画のイメージとしては、七人の侍や荒野の七人といったところでしょうか。というかもろに西部劇をリスペクトした描写があるので、完全に現代版西部劇なんですよね。この描写大好き。
 アウトローがなんだかんだあって悪いやつをやっつける。シンプルイズベスト! これでいい! これが良い!
 いやむしろ、ヒーローみんなそうじゃないですか! アウトローじゃなくても武力で解決しないとならない時はみんなそうしてるから!

 カチコミはヒーローだけの特権じゃない!

 日本の特撮映画だと人造人間ハカイダーもそうですよね。こういうの大好き。なんか知らんけど気に入らないからぶっ飛ばす! それだけでももちろん良いですが…。ただそれだけじゃなく心情がじょじょに変化して、アウトローにはアウトローの信念があり、それが釣り合ったからこそぶん殴る。これがとても良い。

 ここ最近のアメコミ映画は悪役も多様化してきて、悪役をやっつけてもスカッとしない展開が多くみられるようになってきました。誰しもが悪役になりうる。それは悪いことじゃないし、そういう作風も大好きです。むしろちょっと前までそれを好んでました。
 ですが、こういった流れが増えてきたからこそ、そろそろ考えるところがあってもそれはそれとして、大暴れしてぶん殴って大爆発してスカッとして終わる! 悪いやつやっつけたからそれでいいじゃん!
 そういう作品を摂取したくてたまらなくなってきたんですよね。

 そういう意味では、MARVELでおなじみ2018年の映画『ヴェノム』を思い出しました。やっぱ黒いやつ(悪役)に間違いはないんですわ!!!
 鬱屈した流れを吹っ飛ばす大爆発なアクションは最高です!



○個人的に気になった点

 序盤でブラックアダムがヒーローと戦う大暴れ大バトルがあるのですが、それが少し冗長に感じました。互いの役割だから仕方ないのですが、その戦いにストーリーもなく長く戦っているように見えてしまったのが残念。
 ただ「ロック様がスーパーパワーを得たんだから、ヒーローをボッコボコにしてもおかしくないしそういうバトルを見たいよね!?」という趣旨がめちゃくちゃ伝わってくるし、私もそれを見たかった!
 そして何より、これがあるからこそ『これだけの相手に長時間戦えるブラックアダムってやっぱり強ぇーんだわ! 他のヒーローも強ぇー!』と思える。そしてこれがあるからこそ、後々『え、やばくね…? これどうするの…?』という展開にも効いてくる。

 やっぱ長尺の大バトルは必要だわ…。もうこれだけでもご飯100杯は食べられる!


○おわりに

 ロック様はもちろん、スーパーパワーを得たロック様の大バトルと大爆発な大迫力アクションはもちろん、古き良きアメコミ映画だと思わせつつ意外性のある展開。もう全部良かったです!
 やっぱ大いなる力、特別な力はギフトであると捕らえられる一方で呪いでもあるんだなと。呪い。とても良い。その言葉が聞きたかった。

 ブラックアダムをロック様が演じるということで、見たかった部分が全部詰まってました!

 は~、ロック様のブラックアダムに一生ついていきたい! と思うくらいパワフルでかっこよかった…。

 そして曲もとても良いのでサントラ買いました!


 個人的に仮面ライダーBLACKSUNからのMARVELのブラックパンサー/ワカンダフォーエバーという激重シリアスしっとり作品が毎月の金曜日に続いて、どの作品もとても良くて大好きなのですがさすがにしんどさを感じたりもしました。
 ですが、本日公開のブラックアダムが鬱屈した気持ちを吹っ飛ばしてくれました。

 思えばどの作品も金曜日に公開されてたんですよね。3か月連続の金曜日。

 これはまさにブラックフライデーってね!

 これからは日本特撮の仮面ライダーBLACKSUNからのアメコミ映画ブラックパンサーとブラックアダムを摂取する金曜日をブラックフライデーと呼んでいこうと思います。

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