Michiyo

本当にあったこと、本当に思ったことだけを書きまーす

Michiyo

本当にあったこと、本当に思ったことだけを書きまーす

最近の記事

20220708に起きたことへの所感

朝、社会の揺れの余韻を感じて、体が重かった。 でも夫がそれを察して、娘を公園に連れ出してくれている間に、少し持ち直した。 その時に、ちょっと体が重くても、やっぱり起きたことについて知りたい、 そしてたとえすでに語り尽くされていたとしても、自分の言葉で考えて 自分の言葉で表現したいと思った。 つくづく、自分の意見を持たなければならない時代になってしまったと思う。 昨日の事件が起きた時は会社にいて、会社のテレビを(うちの会社にはテレビがあるのです)他の人と見ていた。 その時

    • 映画「竜とそばかすの姫」感想

      (日記から抜粋。なので映画と関係ない前談が少しあります、ごめんなさい。カットしようかと思ったのですが、映画は観るタイミングが大事な要素の1つなので、この日がどんな日だったかについては残しています。感想だけ読みたい方は読み飛ばしてくださいませ) 忘れられない1日となった。 この日は少し大げさな言い方をすれば何か恩寵をすら感じた。 秋晴れの心地よい風を感じながらゴミを出し、娘を保育園へ送り出し、朝9時過ぎに家を出て、カフェにて帯同出張によりカナダに行ってしまうママ友と待ち合わせ

      • 幼児を育てるとは、典型を生きること

        先日、twitter上で見かけた俵万智さんの句に「連休に来る遊園地 子を持てば典型を生きることの増えゆく」とあり、深く共感した。インスタで同年の子を持つ友達や見知らぬ人々と同じようなこと______本当に同じようなこと、を綴るときによぎる、一抹の虚しさ。このインスタでの投稿に「希少」価値は露ほどもないとわかっている、それでもこれを「この娘だから」喜んでくれる人が閲覧者の中にいることを知っているから、と投稿する。その後「何をしているのだろう? この投稿で同時に傷つく人がいるので

        • 恋におちる瞬間 「ビフォア・サンライズ」(1995)と「君の名前で僕を呼んで」(2018)

          かわいい後輩とたまたまオフィスのランチ席で隣り合わせたとき、ふと会話が始まった。私は1週間ほど、娘の胃腸炎を移されて食欲が減退しており、少しでも好きなものを食べようと、恵比寿駅前のアンティコカフェでランチにバナナブレッドとバッラ(小さなチーズケーキ)を買っていた。薄紙を開いてバッラをひと口頬張ったところでその後輩と目が合うと、彼がにっこりした。 仕事の話をしばらくしてから、好きなマンガの話になり、Netflixの話になり、そこで勧められた映画やアニメを素直に見て感想を述べて

          達✖️達 素敵な平野さん

          平野啓一郎さんがryuchellさんと対談したNHK「達✖️達」という番組を観た。 ryuchellさんは、賢そうでかわいい人だなと思っていたけど、世代的にも接点がなくて、でも「平野さんがryuchellさんと対談してみたいな、と思うのはなんかすごくわかる気がする!」と思ったので録画して観た。夫も後から観た。 私は出産前まで、結構頻繁に、平野さんの講演会やら公開対談に出かけていた。「マチネの終わりに」で平野さんのファンに女性(それも、なんか知的できれいな女性が多い)が増えてか

          達✖️達 素敵な平野さん

          ネクスト・イン・ファッション ミンジュ・キムの独創性

          NetflixオリジナルシリーズのNext in Fashion(2019)を観た。 プロのデザイナー達がお題に沿って服を作るリアリティ番組で、最初は18名からスタートし、1テーマにつき2人ずつ脱落していき、最後に残った勝者には、賞金2500ドル&有名なネット通販サイトでの販売権が与えられるというストーリー。 なんとなく観ていたらハマってきて最後は2本続けて観てしまった。 お題は「レッドカーペット」「プリントとパターン」「デニム」「スーツ」など様々で、NHKで放送している、も

          ネクスト・イン・ファッション ミンジュ・キムの独創性

          『ヴァイオレット・エヴァーガーデン(劇場版)』感想

          Netflixに薦められたものを比較的素直に観ている。 京アニ事件の際、twitterで取り上げられていて知ったこの映画、タイトルの響きがきれいだな、うまいなと思っていたが主人公の名前だったとは。 この映画の良いところは「手紙」と「美しい作画」の掛け合わせだけで、人を惹きつける要素として十分だろうことに安住せず、人の心の動きのリアリティを追求し、手紙に認められる言葉の完成度を高め、「アニメだし、絵は美しすぎるけど、現実にあったらいいな」と思わせてくれるようなクオリティに仕上

          『ヴァイオレット・エヴァーガーデン(劇場版)』感想

          素敵な同僚

          なんとなく緩やかなADHD疑いを持つ筆者が、「最近少し、慌てなくなった」と前回書き、その理由の1つは、「そうした行動を優しくより良い方向へ促してくれるメンター的同僚がいてくれること」と書いたのだが、その人がどんな人なのかを自分なりに書いてみる。 昨夏に人事異動があり、8年ぶりに入社時に属していた部署に戻ったところ、私の班は私を含め女性3人の小さなチームになっていた。45歳のお二人と38歳の私。出自は違うものの、現在の暮らしぶりや家族構成も似ていて、繁忙期はバタバタだが、今の

          素敵な同僚

          続 もしかして私、発達障害?

          『マンガでわかる 女性のADHD・ASD』(法研、2020年)を読んで一週間が経った。まだ全体を読み込んだわけではないのだが、良心的だと思うのが、「(ADHDについては薬はあるものの、)根治する特効薬はなく、それよりも自分の傾向を掴み、対策を考えること」という趣旨のことが度々書かれていることだ。また、「ある日突然、(経験の蓄積などで)それまでできなかったことができるようになることもある」とも書かれており、そこが個人的には発見だった。 これ、前にも書いた通り、必ずしも発達障害

          続 もしかして私、発達障害?

          趣味は防災

          今日は娘と2人、都内の子連れおしゃファミリー御用達、というか聖地であろうF子T川へ行った。M蔵K杉よりちょっと洗練されていて、G座やA山よりファミリーフレンドリーな場所(伏せ字の意味)。でも公園は少なく休憩スペースもそれほどなく、消費欲と焦燥を掻き立てられる場所であり、マウンティングの視線を交わし合う場所でもあり、ただそれが高給取りにはおそらく心地良くもあり、実際、ファミリーというより母フレンドリーな場所なのかもしれない。(なお、私は高給取りではないので、そうした人々を眺める

          趣味は防災

          「憂国のモリアーティ」考

          Netflixで繰り返し「BANANA FISH」を視聴していたら、BL好き認定されたのか、しきりに彼(サイト)に勧められたのが表題のコミック原作「憂国のモリアーティ」だった。ジャンプSQで連載中の人気コミックのアニメ化で、2020年、2021年にアニメ化されているのだが、この漫画とアニメの存在を知ったのは先月。 まあ、ハマりました。アニメは「BANANA〜」と同じく繰り返し視聴し、原作は全巻、電子コミックで買い、最新刊に至っては、紙版で購入。 この作品の優れているところは「

          「憂国のモリアーティ」考

          ゆるやかな離婚危機

          私と夫はもうすぐ出会って10年。結婚して7年。 出会ってすぐに付き合ったので、出会ってからずっと一緒にいるけれど、お互いに仕事や趣味が忙しく、「ずっと同居してる」と言ったほうがしっくりくる。 子供が生まれる前は、仲の良いルームメイトのようだった。時間が合えば一緒に映画を見たり、美味しいものを食べたりし、平日はほぼ別行動。寝室も別。 子供が産まれてからは、一緒に過ごす時間は増えたけれど、2人の会話は激減した。仲が悪い訳じゃない、でも少しずつ距離ができている。 最近は夜もお互いに

          ゆるやかな離婚危機

          もしかして私、発達障害?

          今から20年くらい前、高校生のとき、クラスで英語のテストを受けていた時のこと。最後の問いだった長文読解のテーマが「ADHD」だった。当時はあまり知られていなかった概念で、ADHDとはこれこれこういう特徴がある、などと書かれていたと思う。読みながら、「なんか、私ちょっとこの傾向ある気がする」という思いがよぎる。「でも、まさかね」そう思っていたら、チャイムの後に隣のクラスの友人が訪ねてきて、開口一番「あのテーマ読んで、あなたのことだと思ったよ!」と屈託なく言った。返事に困ったのを

          もしかして私、発達障害?

          モノの移動はそれだけで快

          昨夏から部署異動によって物流に関わる仕事になった。入社〜6年目まで、部署こそ違えど物流周りにも関わる仕事に就いており、その後別の業務を都合8年した。久しぶりの営業職。物流の何が大変って、物理的に、無事相手に届くかどうかを様々な角度から精査しなければならないことだ。次に現場の人の難しさ。みんなそうだとは言わないけれど、物流周りの現場はガテン系というか、猿山系というか、私には理解し難い独特の雰囲気があり、そこで信頼を得るには時間がかかりそうだ。 しかし私は物流がなぜか昔から好き

          モノの移動はそれだけで快

          自由を求め、ひとを愛する _吉田秋生氏「BANANA FISH」から受け取ったこと

          男友達が以前、話してくれたことがある。「男子校1年のとき、クラスのみんなで回し読みした。衝撃的なラストに、授業中呆然とした。それ以来読んでいない」と。それが吉田秋生氏の漫画「BANANA FISH」だった。 私自身は学生時代に読んでいて、圧巻のラストに同じく涙した。著者の作品はその後も何となく追いかけていたものの、彼の言うように「BANANA FISH」はちょっと特別で、読み返すことはなかった。 それから15年が経った今年、体調を崩して2週間ほど仕事を休むことになった。読書

          自由を求め、ひとを愛する _吉田秋生氏「BANANA FISH」から受け取ったこと