『ヴァイオレット・エヴァーガーデン(劇場版)』感想

Netflixに薦められたものを比較的素直に観ている。
京アニ事件の際、twitterで取り上げられていて知ったこの映画、タイトルの響きがきれいだな、うまいなと思っていたが主人公の名前だったとは。

この映画の良いところは「手紙」と「美しい作画」の掛け合わせだけで、人を惹きつける要素として十分だろうことに安住せず、人の心の動きのリアリティを追求し、手紙に認められる言葉の完成度を高め、「アニメだし、絵は美しすぎるけど、現実にあったらいいな」と思わせてくれるようなクオリティに仕上げられているところだと思う。成人向けの絵柄のアニメがオタクのもの(というか、イコールでは決してないけれど、一部の日本男性の妄想を叶えるもの)だと思われていた時代は終わったのだなあと改めて思った。

ちょっと泣かせにかかりすぎる感じはあるかなと思うけど、それは私がひねくれているからなのかもしれない。透き通る海や空、美しい石の色、お姫様のような美しい少女、子供の頃に憧れたものが詰まっていて、それに出会う喜びを今も持っている大人がたくさんいるのかな、などとぼんやり思う。

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