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俺のCD棚 第12回

今回は、CALVIN HARRIS 【FUNK WAV BOUNCES VOL.1】

CALVIN HARRISは、スコットランド出身のDJ・音楽プロデューサーで、現時点で最も成功したDJと言っても過言ではないだろう。このCDは通算5枚目のアルバムであり、自身にとっても、その後の音楽シーンにとっても、このアルバムを転機として大きく変わっていったと思う。

※EDMブームの終息~トラップ・HIPHOPの台頭。

楽曲については、それまでのゴリゴリなEDMとは打って変わって、トロピカルハウス然とした雰囲気に転換している。また、今回は生楽器の音が取り入れられているのだが、驚くべきは、そのほとんどを彼自身が演奏している、ということ。これは彼の「ミュージシャン宣言」とも捉えられており、その結果、彼のルーツ(ファンク・R&B・80年代HIPHOP等)が垣間見える楽曲たちが並び、聴いた感想としては、テンションが上がるというよりは、リラックスして聴ける、洒脱なものとなっている。

一曲挙げるなら、1曲目「SLIDE」(冒頭の「I might」が「甘い!」って聴こえることで有名な曲)。正直、音圧高めなEDMには食傷気味だった自分が、この曲は一味違った感じがして、この曲だけを聴きたくて衝動的に購入した訳だが、前述のとおり、いい意味で裏切られ、なんだかんだで2017年で一番聴いたアルバムだったように思う。

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客演も勿論豪華で、PHARRELL WILLIAMSを筆頭に、ARIANA GRANDE、NICKI MINAJ、MIGOS等、総勢19名。恐らく現時点(2020年)でも最高クラスのメンツだろう。それなのに全体の雰囲気がまとまっているのは、やはり彼のプロデュース手腕のなせる業と言う他ない。

グッドDJなだけでなく、グッドソングライターであり、グッドプロデューサーでもあり、グッドプレイヤーって…最強やん!

ジャケットは、夕焼けの海辺を切り取った写真を真ん中に据えた、古き良きデザイン。 8曲目「FEELS」のPVでも夏のリゾートっぽい感じを押し出していたし、統一感が出ていい感じ。ぱっと見だけでは、昔のアルバムに見間違うほどで、もうすでに名盤の風格。

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CDのプリントをわざと荒く仕上げてるあたりにもこだわりを感じる。

以上、第12回でした。次回は、CALVIN HARRIS同様、一筋縄ではいかない トラックメイカー兼MPCプレイヤー、STUTSのアルバムを紹介します。

それでは、また。


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