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俺のCD棚 第18回

今回は、東京カランコロン 【16のbeat】

東京カランコロンは、いちろー・せんせいの、ツインボーカルが特徴のJポップバンドで、FM802で隔週の番組パーソナリティを務めていた時期もあり、東京だけでなく関西にも縁のあるバンド。

このCDは、彼らのメジャーデビュー曲であり、2013年の音泉魂で初めてライブを見た際に、そのライブパフォーマンスがあまりに良かったため、記念に購入したものである。

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楽曲構成は、疾走感のある16ビートに、16歳の多感な時期を思い起こさせる歌詞を載せた、ロック色の強いものとなっている。いちろーのボーカルと、せんせいのコーラスがのびやかで聴き心地がよく、今まで歌詞なんて気にも留めてこなかった自分が、この曲に関しては自然にすっと耳に入ってくる感じで、珍しく歌詞の内容が気になった事を今でも憶えている。

「最後まで行こうよ 思ってる事が全部伝わんなくても」

サビの始まりであるこの歌詞は、16歳なんてとうに過ぎた当時の自分にも刺さり、仕事について迷っていた自分の背中を押してくれた言葉となって、他人に何を言われても、やりたいことをやっていこうと決断できたのである。(今聴いても、当時を思い出して少しエモい気分になる)

また、カップリングが2曲・ワンマンライブの音源が2曲収録されており、曲毎にメインボーカルが入れ替わる、彼らの多彩なライブパフォーマンスが垣間見える。※せんせいの緩急をつけた歌声はかなり良い。

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ジャケットは、16歳のメンバーをイメージしたイラストで、全体は薄いブルーのグラデーションで統一されている。曲のイメージ通りに初々しく、直球勝負なデザインは、このシングルに賭ける思いが伝わる気がして、とても好感が持てる。

また、このCDには特典DVDが付いており、彼らのワンマンツアーのドキュメンタリーとメンバーへのインタビュー、レコーディング風景が収録されていり、バンドの結成秘話や、音楽ルーツについても触れている。※実は、プログレやジャズがルーツにあるというのが意外。

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※思い返せば、2013年は自分にとっての過渡期であり、その後の仕事との関わり方を決める上での転機となった。そんな中で、気分転換と称してたくさんの音楽に触れた(実際、手元に残っているCDは2013年に購入したものが多い)中でも、ライブで一聴して虜になったのはこの曲だったように思う。

最近、バンドの解散が発表され、約10年に及ぶ活動が終わりを迎える事は残念ではあるが、こんな時期なので卒業と捉えて、またそれぞれの新しい道でメンバーが自分らしく活躍できる事を願っている。

以上、第18回でした。次回は、東京カランコロン同様 Jポップでありながら、歌い方や声に特徴のあるシンガー、藤原さくらのCDを紹介します。

それでは、また。

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