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俺のCD棚 第6回

今回は、NIRVANA 【NEVER MIND】

※直訳すると、「気にするな。」

最早説明不要どころか、音楽好きで知らない人はいないであろうNIRVANAだが、一応説明を。アメリカはシアトルで結成され、このアルバムは通算2枚目。当時のビルボードチャートで1位を獲得すると、これをきっかけに一大ムーブメントを引き起こした、文字通り90年代を代表する3人組のオルタナティブロックバンド。※因みに20周年記念のリマスター版を購入。

力強いドラム、ひずんだギター、叫ぶようなボーカル、浮き沈みの落差が激しいメロディーライン。感情の起伏をそのまま表したような全12曲は、まさに反骨精神の塊。一曲挙げるならば、【Smells Like Teen Spirit】。日本のバンドだと、one ok rock や man with the mission もカヴァーした、聴いた事ない人なんていないんじゃないかってくらい誰もが知ってる名曲。 ただひたすらにエモい。盛り上がるし、泣きそうにもなる。

それともうひとつ。12曲目が終わって10分程度無音が続くのだが、その後(14:00ピッタリ)突然、滅茶苦茶にひずんだギターが鳴り出し、もう1曲が始まる、というドッキリのような展開がある。この手法はかなりのインパクトがあり、後に数々のバンドが真似をするようになったことでも知られている。※マンガ「BECK」でもこの部分を聴いて驚くエピソードがあった。 

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このバンドとの出会いは、実は音楽ではなく、ファッションからだった。ボーカルのカート・コバーンのスタイルはグランジ(汚い、の意)と言われていて、よれよれのネルシャツ、アタリのついたジーンズ、ボロボロのコンバースという服装だったのだが、その写真をファッション誌で見た時に、なぜだか分からないがすごく格好いい、と感じてしまった。(当時、もうすでにカート・コバーンは他界していたが、それでも紙面を飾る程に影響力を持っていたのは驚き)。そこから誌面の備考欄でバンドをやっている事を知り、後日TSUTAYAでレンタルしたのがこのアルバム。中学生だった自分はこれが人生で初めて聴いた洋楽アルバムで、そこから色んな洋楽を聴くように。言い換えれば自分にとっては音楽を好きになったきっかけのアルバムなのである。(十数年後にリマスター版を見かけた時、所有欲を抑えきれなくて衝動買い)

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ジャケットもなかなかのインパクト。水中の赤ちゃんが1ドル札で釣られそうになっている、という顰蹙を買うことを狙ったようなデザイン。曰く、水中出産がインスピレーション源で、それをそのまま再現するのは無理だと分かると、ドル札で釣れば面白そう、とカート・コバーンが提案したところ、デザイナーであるロバート・フィッシャーが乗ったという、いわば悪ノリからできたものらしい。勿論それだけではなく、それまでの消費文化的ロックを揶揄する意図もあったらしいが、それ以上に前述のエピソードが面白い。

以上、第6回でした。次回は、NIRVANAを音楽におけるルーツの一つと明言しており、一時期はグランジファッションも披露していたyonce率いる、Suchmosのアルバムを紹介します。それではまた。





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