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俺のCD棚 第4回

今回は、OKAMOTO'S  【Let it V】

OKAMOTO'Sは、メンバーが10代の頃から活躍している、言うなれば日本版ラモーンズ(もしくは和製シング・ストリート)。デビュー当初からその音楽性は異端(この時代にRCサクセションやルースターズを連想させる楽曲)とされながらも、その個性でコアな人気を誇るロックバンド。今や、それぞれの個人としての活躍も多い彼らの5枚目にして5周年記念という位置づけのアルバム。

※余談だが、この盤と前回紹介したSUM41の盤を横並びにしているのは、ジャンル分けされにくい異端児という共通点もあるが、実はSEXY BODYのPVでゾンビがテーマになっていることが一番の理由だったりする(まさかのゾンビ繋がり)。

OKAMOTO’Sとの出会いは、確か2013年の音泉魂。遠くからリハをやってる音が聴こえてきたのだが、それがレッチリの「give it away」。しかも激ウマで(アルバムでカバーもしてるから当然といえば当然だが)!それで吸い寄せられるようにステージへ。気付けば最前列でぶちあがっていた。まったくと言っていいほどそれまでの曲を知らないのにもかかわらず、だ。そこから過去の盤を聴き漁ってしばらくした後、最新のアルバムリリースを知って即買いしたのがこのCDだったりする。

内容は、どの曲も聴きやすいロックで、いかにもフェスで映えそうな曲が並んでいる。しかも、アルバム全体の長さも40分足らずとかなり短め。何回もリピートして聴き込んでからその年(2014年)の音泉魂に臨んだのはいい思い出(ライブの前に予習したのは後にも先にもこの時期のみ)。面白いのは、特に盛り上がる2曲(SEXY BODY、JOY JOY JOY)が終盤に固めて収録されている点。このおかげで最後までずっとハイテンションであっという間に聴き終わってしまう感がある。※この2曲はコール&レスポンスも明確で、その年の音泉魂のステージでは個人的ハイライトだった。

次に見た目。Vから始まる単語がびっしりレイアウトされている。さすが5周年記念盤(Vはアラビア数字で5の意味)。CDにも同じデザインで統一されていて、左側には手書き調で曲名がクレジット。

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ちなみに、後日談としてメンバーが言及しているのは、この頃は「新卒時代」で、フェス受けや周りに求められているOKAMOTO'S像というのをかなり意識していたらしい。確かにそういう節は見て取れるが、それでも隠しきれない個性は確かにあるし、その狙い通りのキャッチ―さのお陰で自分はこのバンドと出会えた訳なので、個人的に好きなアルバムなのは変わらない。※これは聴き手の自由であり、特権であると思っている。

以上、5回目でした。次回は、OKAMOTO'Sと同世代で、同じくデビュー直後からコアな人気を獲得したロックバンド(雑誌での対談もやっている)、ARCTIC MONKEYSのアルバムを紹介します。それではまた。

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