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【Berbie】大好きグレタガーウィグ監督の新作をみました【映画レビュー】


レディバードで心を突き刺されて以来、新作を欠かさず劇場でみてきたグレタガーウィグ監督の『Berbie』みてきました!

観てから時間が空いちゃってうろ覚えですが、脳の整理も兼ねて感想を書いてみます。
ネタバレありなので、読みたくない方はご注意おたのもうす〜〜!





バービーが″死″について考え始めたとき、完璧だったバービーランドが変わりはじめた。
壊れ始めた完璧な世界を取り戻すべく、バービーとボーイフレンドのケンは現実世界へ旅に出る。
自分たちバービー人形は、たくさんの少女たちに夢と希望を与えてきたと信じていたバービーは、現実がそうじゃないことを思い知る。


見終わっての感想は、正直言うとよく分かんなかった。
そもそも幼いころにバービー人形で遊んだことがないのも一因かもしれません。

もちろん、映画の仕掛けや俳優さんの演技は素晴らしくていいとこだらけなのだけど、肝である映画のメッセージが私には刺さらなかった。
むしろメッセージが強すぎて、こちらの入る余地がなかった。


日本でバービー人形に近いものだとリカちゃん人形が最初に思い浮かびます。
私も子どものころ好きでよく遊んでいたけど、映画で描かれていたように、大人になってお人形から女性の社会進出や容姿へのしがらみを感じたことが、私にはなかったんですよね。

お人形というのは女の子の理想を形にしたものだから、少なからずそういった要素は含むかもしれないけど、
そんなこといったら、少女漫画もディズニープリンセスもSNSのキラキラした投稿も、全部否定することになるのでは?と思いました。
でもそういういものも多くの人が好きだよね、、という矛盾。

だってやっぱりマーゴット・ロビーは美しいし、あんな風になりたいなって憧れる女性がたくさんいるのも事実じゃない?
男尊女卑がない世界だとしても、わたしはマーゴット・ロビーの輝きに憧れると思う。その本音も大切で尊いものじゃない?

現実世界で、ティーンの女の子からルッキズムの権化かのように責められて、泣いちゃうバービーが可哀想だった。
人間が夢を描いて勝手に作って、人形はたくさんの女の子を楽しませてくれたはずなのに。

夢や理想を叶えてくれるだけのお人形や作品があっていいと思うし、
男尊女卑みたいな解決しないといけない社会問題は、別の問題として考えてもいいんじゃない?
空想の世界までそんな問題を考えなくちゃいけないの、息苦しくない?って思ってしまった。

わたしは映画を通して社会問題や重いテーマを考えたいんじゃないのだと、改めて感じました。
どちらかというと、考えるのをちょっとやめて、心を軽くするために映画を見たい。

社会問題を軽視しているわけではありません。
でも、空想という逃げ道がなくなるのが私は嫌だ。
現実世界の美しさもよく知っているけど、目を背けたくなる人間の醜さや悲しい出来事も存在するもの。

逃げ道である空想の世界にまで問題提議が入ってくると苦しく感じてしまう。

ただ、今の私には響かなかっただけで、人生のあるタイミングでこの映画に共感できる日がくるのかもしれません。


マーゴットロビーかわいい☺️



バービーは現実世界から、自分の持ち主だった親子と一緒にバービーランドへ向かうのだけど、
ここからのライアン・ゴズリングが最高😂


バービーランドに戻ったケン(ライアン・ゴズリング)は、現実世界で学んだ男性優位社会を思いっきり広めちゃいます。
(バービーランドと現実世界で立場が逆転する構造がほんとに秀逸)

俳優によっては笑えない可能性もあるけど、あんなに笑いと哀愁を含んで愛くるしく魅せられるのはライアン・ゴズリングだけかも!めっちゃ笑いました!
ゴズリンもっと大好きになったよ~~!!

ゴズリンがいっぱい笑わせてくれたおかげで、楽しい映画だったと錯覚できた気がする。


キャスト発表されたときは
イメージと合わないって思ったけど
なぜゴズリンがケン役なのかよ〜く分かりました


で、ずっとバービーの付属品として尊重されてこなかったケンに
バービーが謝って「私なしの、ただのケンを見つけるときかも」って伝えるシーン、とってもホッとした。

そうだよね。
女性も男性も関係なく、ひとりの人間として尊重されるべきで、
それぞれの中にある女性性と男性性が調和して、お互いの優しさや良さが引き出される世界がいい。


男尊女卑もルッキズムも、なんなら出世したい、売れたい(←これは私)という気持ちも、根っこには満たされない自尊心があると思います。

性加害するような悪魔みたいな人間も、きっと心の奥底にボロボロに傷ついた自分を隠しているんじゃないでしょうか。
そういう自分を癒すことが、何かを手に入れるよりもずっと大切なことだと思う。

逆に、欲が人間を成長させることもあるのだから、他人を傷つけない欲は大切にして叶えてあげたらいいと思う。


みんなが自分の気持ちに正直になって、それぞれが自分を癒したり満たしたりして初めて、色んな問題が本質的に解決するのかもしれない。


社会問題を考えることも大切な気がするので私もまだ確信は持てていないけど、
自分に当てはめて考えたとき、私の人生は恵まれていて幸せだなって感じている瞬間は、社会問題についてまったく考えていないし、
誰かを攻撃する気持ちは消え去って、感謝の気持ちが吹き出します。
この状態でいる時間を増やすことのほうが、大切な気がしちゃうんだよなあ。


自分のしあわせを追求することは、きっと世界平和につながるはず。


また映画で重たい問題提議されちゃってとっても辛いです😂


感想を書いたあとにレビュー動画をいくつか見ました!
勉強になるし面白かった〜〜
バービーランドは男尊女卑がひっくり返っただけじゃん!て感じたモヤモヤも解消されました。
辛さは変わらないけど、作る人たちの想いが詰まった素晴らしい映画ですね👏^^



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