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Cleanup & Coffee Clubがやってきた!

Cleanup & Coffee Club、通称CCCという活動を運営している高田です。普段はサービスデザインを専門に企業の研究所にて交通・都市領域の企業との協創活動を推進しています。 今回はCCCの自己紹介も兼ねて、CCCをはじめた理由。 CCCを通して学んだこと。 これからの活動についてお話しします。

CCCの活動拠点である「ひがいけポンド」については、こちらのnoteでまとめられているので、帰り際にでものぞいていってくださいね。

CCCとは?

Cleanup & Coffee Club(以下、CCC)は、一言で説明すると地域のゴミ拾い活動です。ただ、CCCの活動目的は街をきれいにすることではなく、地域で友達を作る事、そして地域で活動をはじめる人を応援することです。そのため、CCCにとってのゴミ拾いは手段であって目的ではありません。友達を作る手段として、毎月一回のゴミ拾いとその後のコーヒータイムを行なっています。
活動拠点は東池袋にあるコミュニティスペース『ひがいけポンド』。主催者はひがいけポンドの運営を行う森正さん、伊藤さん。池袋で様々な活動を行う夏井くん。そして私の4名です。

最近スタートアップでインターンをはじめたという学生さんとの談笑風景

CCCをはじめた理由

コロナ禍になり、これまで気兼ねなく会えていた友人や職場の同僚と会える機会が減っていきました。その一方で居住地域で過ごす時間が増えていく。そうしたなかで私は、居住地域に友達がほしいと思うようになりました。
また、地域で過ごす時間が増えていく中で街づくり、コミュニティづくりに主体的に関わってみたいという気持ちがフツフツと湧いてきました。
周りの友人や同僚、SNSでもコロナ禍で持て余している時間を使って、何か新しい事をはじめてみたいという声を聞くことも多かったです。

地域でチャイを振る舞うウノさんに経緯を聞く夏井くん

仕事でも街づくりや地域コミュニティについて考える事が多い私は、新しい活動がボトムアップに続々と起こる街は良い街だ。という想いを持っています。
しかし、街での活動に限らず、新しい事を始める上で突き当たる最初のハードルは「この活動に参加してくれる人がいるのだろうか…?」という不安です。このハードルを超えることが出来ず、萎んでいった活動を私自身いくつも抱えています。
この不安を取り除く一番の方法は、"活動に関心がありそうな友達を誘ってみる事"なのですが、まるで自己満足のような活動に友達を巻き込む事に、躊躇いを感じてしまう人も多いはず。
一方で、同じ駅を最寄りに持つ、地域内の友人であれば「週末に暇だったらちょっと遊び来てよ」と言う事のハードルはそこまで高く無いかもなぁと考えました。

そんな事から、地域内で友達を作ることは、気軽にコーヒーやビールを飲んだりしながら雑談を交わす仲間を増やすだけでなく、地域で活動を始める事のハードルを下げる役割があると考えました。

そうして、この「地域で友達を作ること」「地域で活動を始めるハードルを下げること」を目的に、ゴミ拾いを基軸とした活動をスタートしました。

とある日のCleanup Time

改めて「なぜゴミ拾い?」という事を説明します。
新しい人との出会いを作るためには、何かイベント的な物に参加するか、自らイベントを開いて人を集める必要があるかと思います。一方で、時代はコロナ真っ只中。以前のようなミートアップイベントなどはオンラインでの開催となっており、対面でのイベントは実施しにくい状況でした。そうした中、地域の奉仕作業であるゴミ拾いは、対面で会っていたとしても咎められるリスクが限りなく低い。また、地域を掃除するという目的が明確で集まりやすい。さらに、参加者の属性に居住地以外の制限をかけないという要素があり、不特定多数の人を集めるイベントが作れるだろうと考えました。

一方でゴミ拾いをするだけでは、やはり地域の奉仕活動に留まり、活動目的である「友達を作ること」には繋がらない。そのため、ゴミ拾いの後に参加者への感謝の気持ちを込めて無料でコーヒーを振る舞い、コーヒーを片手に談笑する時間を儲けています。

とある日のCoffee Time

このCoffee Timeこそが、CCCが他のゴミ拾い活動と異なる大きな特徴になっています。時間配分も、ゴミ拾いが45分、コーヒータイムが45分とどっちがメインかわからない形をとっています。ゴミ拾いをしながら会話をし、その後にコーヒーを飲みながら交流を深める。CCCではそんな流れで、ゴミ拾いをキッカケとした友達作りを仕掛けています。

CCCから学んだ事

そんなCCCですが、当初は私と夏井くんの二人で小さく実験的に実施していました。 二人の居住地域にて3回ほど活動を実施したのですが、活動が軌道に乗っていく感触を抱けなかったのが本音です。現状のCCCを基に改めて当初の活動を振り返ると「地域内関係資本」というキーワードが浮かびます。

3回ほど活動を行い、盛り上がりに手詰まりを感じている中、東池袋でひがいけポンドがオープンしコミュニティを盛り上げていこうと活動されている事を知りました。

CCCの拠点であり、ひがいけコミュニティの拠点「ひがいけポンド」

ひがいけポンドは”まちのインディーズ・レーベル”をコンセプトに、地域で何か新たに活動を始める人を応援するため場と仕組みの提供をしています。

Instagramでも各活動を丁寧に発信しており、当初から一定のコミュニティが作られている様子が見えました。
このひがいけポンドをゴミ拾い活動の拠点としたら、当初思い描いていたような”友達づくりとしてのゴミ拾い”が実現できるのでは?と直感的に考え、ポンドを運営されている森正さん、伊藤さんに”ゴミ拾いをキッカケとした友達作り”構想を伝えたところ、共感いただきひがいけポンドをCCCの拠点として活動する事を快諾いただく事ができました。

記念すべき第一回目の集合写真

新たにひがいけポンドが活動拠点となり、コアメンバーも2人から現在の4人へ増え、Cleanup&Coffee Clubという名前がつき、ストリートカルチャーを彷彿させるようなビジュアルとステートメントが活動に華を添える形で、構想はプロジェクトへ一気に具体化していきました。

ポンドを活動拠点とし、SNSで告知を行った結果、元々ポンドが培っていた関係資本(=コミュニティ)がCCCへと投入され、初回から10名を超える参加者と活動をスタートする事に繋がりました。回数を重ねるたびに参加者の幅も広がっていき、今では地域の若者、小学生とその親御さん、大学生、ご近所に住まわれるご夫婦と多様な参加者に支えられて活動が行われています。

多様な参加メンバーに支えられて活動が続いています

ここで先ほどの、「地域内関係資本」の話を。

地域で活動を起こす時、地域内関係資本がゼロの状態からスタートするのは困難が多く、活動を続ける楽しさより辛さの方が勝ってしまう。その一方で、すでに関係資本がある地域で活動をはじめると、当初から活動は一人ではなく複数人での活動となり、複数人で実施するために活動のルールが作られ、定期的に集まるための場所が決まり、活動によっては活動を続けるための資金が集まります。そうすることで持続可能な活動として形成されていく。
だからこそ、何か活動をはじめようと悩んでる人が近くにいたら、活動を楽しく続けるためにも、CCCのように既に関係資本が築かれている所に入り込んで活動をはじめるか、まずは丁寧に関係資本を作ることから始める事をオススメするかと思います。

毎回のCCCで地域内関係資本が生まれている

そういったことから、東池袋におけるひがいけポンドのような、関係資本が地域に根付く寄生木のような場がある事が、ボトムアップな活動を続々と起こす良い街の条件と言えるのではないかと考えます。

また、コロナをきっかけに居住地域での暮らしに目を向ける人は増えています。これまで失ってきた地縁をはじめとした繋がりを、振り子の揺り戻しのように取り戻しにいくのがこれからの社会のトレンドになり、地域で活動を起こそうとするムーブメントは今後ますます高まるように感じています。
そうした中で、一部の公共施設や高架下空間で行われているように、地域の公民館や図書館、駅をはじめとした公共空間に求められる役割は、その空間の一部を地域住民の活動のために開放し、地域での活動を支えることだと考えます。もちろん、場を提供することで提供した側も得するような仕組みづくりの検討は必要で、その辺りについては是非職場へ持ち帰って考えたいと思います。

これからのCCC

「これから、CCCに参加して欲しい人は誰ですか?」と質問を受けたら、まっさきに「入社1年目の社会人か大学1年生」と即答します。就職・進学で東京に出てきた人にとって、CCCが東京での友達を作るきっかけになることが私達の理想です。
次点として「ひがいけポンドに出店を考えている人。何か地域ではじめてみたいけど勇気がない人」と答えます。

CCCを通じて作りたかった風景の一つ

CCCは、先日のひがいけポンドのnoteに書いていただいたように、ひがいけコミュニティにおけるミドルウェアのような役割を果たしていきたいと考えています。
ミドルウェアとは、基礎的な制御を行うOSと各業務に特化した処理を行うアプリケーションの間で複雑な処理を行ってくれる、いわば触媒のようなもの。CCCが地域の人たちの繋がりをうみ、様々なアプリケーション(出店・活動)をはじめやすくなるような機会を作っていきたい。
だからこそ、ひがいけポンドでの出店を考えている人や、何かはじめたいんけど勇気がわかない人には、まずCCCに参加して欲しい。
CCCに参加し、自分の抱いている構想を伝えてほしい。きっと無責任さもありつつ他の参加者が全力で応援してくれるでしょう。

ポンドにて占いカフェを営む香蓮さんによって、Coffee Timeに開催された手相診断

CCCに参加してゴミを拾い、コーヒーを飲みながら仲良くなって、その友人と一緒にやってみたかった事をはじめてみる。
東池袋でそんなサイクルが次々と生まれればいいなと思っています。

もっと大きな構想を掲げるならば、CCCをオープンソースにして様々な地域でこの活動が立ち上がるようにしたいなーとも考えています。そのためにも、CCCの活動をパッケージ化して、イベントバナーなどのクリエイティブも誰もが使えるような形で配布していきたいな〜と考えています。
「僕らの街にCCCがやってきた!なにやら、CCCはCCCでも僕らのクラブでは掃除の後にカレーを食べるらしいぞ。」
いつかそんな会話をしてみたい。(興味ある人はご連絡ください)

以上、ゴミ拾いをキッカケとした友達作りを行うCleanup & Coffee Clubの紹介でした。


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