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【中学受験】オリンピック開会式

子供が小学三年生の時、ふと立ち寄った田舎の書店に「世界こども図鑑」が売っていた。
子供がそれを見つけ、絶対に欲しいと言った。
そこまで言うならと買ってやった。

息子氏はことのほかこの図鑑を気に入り、重いのにわざわざ学校にまで持っていく始末だった。
そのうちに息子は国連加盟国どころか、自治政府などにも詳しくなった。

昨日の五輪の開会式。
すっかり国オタクになった息子氏は各国の選手団が登場するたびに、「あの国はね――」と、その国の特徴を事細かく説明してくれた。
登場の順番が「アイウエオ順」だったので、次に登場する国まで、ピタリと当て始めた。

しかも、NHKアナウンサーが、イランのことを「アラブ諸国」と言ったときに、「イランはアラブじゃねえよ。ペルシャだよ」と息子と同時にツッコんでいた。

中学受験には多分そこまで関係ないだろうが、この知識はきっと息子の財産になるだろう。

数年前、図鑑を買ってやってよかったと、オリンピック開会式を見て思うことになるとは、予想だにしなかった。

小説が面白いと思ったら、スキしてもらえれば嬉しいです。 講談社から「虫とりのうた」、「赤い蟷螂」、「幼虫旅館」が出版されているので、もしよろしければ! (怖い話です)