部活動の段階的地域移行は失敗する①
部活動の地域移行がうたわれている。
自分の地域でも令和8年度までに部活動の段階的な
地域移行の仕組みを作り終えるとしている。
具体的には、
中学生のための地域運動活動、文化活動を
学校・地域・教育委員会みんなでつくり、
R8年春によいスタートを切ろう!と、
言い切っている。
しかし自分の地域においては、逆に
地域移行は無理である!と言い切ってよい。
理由はいくつかあるが、理由の一つに
「教育委員会がそもそも部活動にかかわっている
人間を応援していない」
という事実がある。
~生徒も教師も輝く部活動を推進していきます~と
言っておきながら実際は全く逆である。
応援していない根拠はいくつかあるが、今回は
金額の面で証拠となる事実を挙げる。
自分の地域では、週休日・休日の部活動を
2時間行うと、手当1800円。
3時間行うと、手当2700円。
4時間行っても、手当2700円。
大会で1日すべて(8時間とか9時間とか)勤務しても、
手当は一律2700円。
朝8時から夕方5時までの9時間、部活動に従事したとして
手当支給は時給換算で300円。
つまり教育職員の特殊勤務手当支給条例施行規則の一部が、
数年前に改悪されたままなのである。
地域や保護者の方で、部活動の地域移行の際の
財源は、この教職員の特殊勤務手当が充てられると
思っている人が多くて当然であろう。
しかし、自分の地域では地域の中学生を応援するための
財源自体がもともと無いのである。
保護者も地域の人も、このことを知らない人が
ほとんどであろう。
当然財源がないまま移行されれば、
外部コーチに支払うべきお金を自治体が渋り、
また各家庭の負担も大きなものとなることから、
生徒は強制的に部活動とは離れた生活を送ることとなる。
部活動の過熱化や生徒数の減少のせいにして
行われようとしている部活動の地域移行は、
成功しない。または表向き実現するが
陰で犠牲となる生徒が多数発生するであろう。
また教職員の勤務時間超過問題と関連させて
地域移行が推進されなければならない、
という話もあるが、それもそもそも
勤務が超過している部分に対して
対価を払ってこなかったツケが回ってきている
だけのことである。
(しかもそのことをいまだ認めず条例を改悪している)
R8年度以降にコーチに支払うお金があるというなら、
現在従事している教員にまず支払えばよいだけのことで
あるが、日本はずっとそれをしてこなかった。
お金がないと部活動はどうなるか…それはまた
次回に更新しようと思う。
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