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理想のファシリテーションは?

最近、「ファシリテーション」という言葉をよく聞く。本も多く出版されており、教育業界でも、この言葉を多く耳にする。

私も「ファシリテーション」について書かれている本を読み、それを大切にしていきたいと感じている。しかし、「なぜ、ファシリテーションを大切にしていきたいのか?」と問われたときに答えられない自分がいた。何か、最近の流行にただのっているだけという状態になって、自分の言葉で語れない。その事がとても恥ずかしかった。またどんなファシリテーションを目指したいのかが漠然であるにも関わらず、教室でいいかげんなファシリテーションをしていることが子どもにとって、とても失礼なことだなと感じた。

そこで、ファシリテーションについて言語化することで、自分の考えがまとまってくると思い、以下に論じていく。

① ファシリテーションとは、何か?

大人向けに出版されている「ファシリテーション」に関する本が多い中、まず小・中学生向けにわかりやすく書かれているちょんせいこ先生の本を読んでみることにした。

この本には、ファシリテーションについて以下の様に記されていた。

 ファシリテーションとは、一人ひとりの意見を生かし、合意形成(みんなで納得して意見をまとめること)や課題解決を進める話し合いの技術。私たちが本来もつ力を発揮して、みんなで意見を出し合いながら、チームの力を最大化するための技術です。大人のビジネスマンも、会議を円滑に進め、より良い結論を導くために、ファシリテーションを学んでいます。
ちょん せいこ(2022)「13歳からのファシリテーション クラスで、学校で、社会で役立つコミュニケーション力が身につく本」三松堂

② なぜ、ファシリテーションが必要なのか?

 私は、教師による一方向的な授業を目指したいとは思わない。では、どんな授業を目指したいのか。ちょん先生の本でも述べられていたように、子どもたち一人ひとりの意見を生かし、合意形成(みんなで納得して意見をまとめること)や課題解決を進める話し合い活動で展開していく授業を目指していきたい。つまり、授業は教師だけのものではなく、教師と子どもで創り上げていくものであると考えている。そのためには、子ども一人ひとりを大切にしていきたい。

こういった考えになった背景は、学生時代に読んだ長岡文雄先生の本がきっかけである。

本の題名にもあるように、目の前の<この子>を長岡先生は大切にされている。私も目の前の子どもを大切にできる教師になりたい。そのためには、ふファシリテーションを学ぶことが必要があると感じた。

③ どんなファシリテーションを目指したい?

「ファシリテーションをもっと学びたい!」「より良いファシリテーションの技術を高めたい!」そのように思っていた。

私は、月に一度軽井沢風越学園の木村彰宏先生にコーチングをお願いしている。そこで、

「理想とするファシリテーションは?」

と聞かれた。正直、今までそのようなことは意識したことがなかった。

「まずは、自分がどのようなタイプかをしること。その上で、理想とするファシリテーションを動画で見て、言語化できるといいね。」

そして、以下の記事を進めていただいた。

この記事で安斎さんは、ファシリテーターの芸風を「コミュケーションスタンス」「武器」「信念」の3つに分解している。それぞれは、どのようなものなのかは上記の記事に分かりやすく記されている。ここでは、自分なりの言葉でそれぞれについて述べていこうと思う。

3-1. コミュケーションスタンス

画像は、上記の記事から引用したものである。
現在の私のタイプは、「手動×感情」である。しかし、理想は「傾聴×論理」である。

3-2. 武器

私の武器は、何であろうかと考えた。いつも、授業の導入を大事にしている。それは、子どもの心に火をつける事が授業で最も大切だと感じるからである。上記の安斎さんの言葉をお借りするならば、参加者の行動に火をつける内発的な活動(遊びやマクロな問い)の提案力が私の武器であると思う。

3-3. 信念

ある授業を参観させていただいたことがある。クラスは、全体で30人。しかし、数名の子どもの発言で授業が展開されている。そこに何か、寂しさを覚えた。全員が参加すればいいというものでもないかもしれない。しかし、

「発言していない子どもの意見も個人的には、聞いてみたいな」

とそう思ったのである。みんなが意見を出し合えば、もっと素晴らしい考えが生まれてくるのではないか。

だから、私は教師10%、子ども90%の比率で授業が展開されるのが理想であると考える。子どもたちから、活発な意見が出るためにはどうすればよいかを考えていきたい。

「コミュニケーションスタンス」「武器」「信念」の私の考えを書いた。私の目指したいファシリテーションは・・・

・子どもの心に火をつけるような導入。
・「傾聴×論理」型を目指していきたいので、理想は教師10%、子ども90%の話で展開される授業


以上が、ファシリテーションについての自分の考えである。まだまだ、抽象的である。これから、自分の理想とするファシリテーションを実際に現場や動画でみることによって、より具体的にしたい。そして、より良いファシリテーションを目指すことによって、「子ども」を主語としたクラス、学校にしていきたい。


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