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【中小企業向け/知財で損をしないポイント】<vol.6>意外と知らないⓇ/TM/Ⓒの違い

「知財の診断士®」がお届けする、中小企業に知っておいてほしい知財ポイント、第6回目のテーマは、「Ⓡ/TM/Ⓒの違い」についてです。

会社のロゴや商品名、またはキャラクターなどにⓇ、TM、Ⓒなどの記号が付されていることを目にすることがあるかと思いますが、その違いを理解していない方もいらっしゃるかともいます。違いを理解し、正しく使用することが重要ですので、以下にご説明致します。

ポイント

◆Ⓡ(Rマーク)は、登録された商標であることを示します。

◆TM(トレードマーク)も商標に使用しますが、登録の可否に関わらず自分の商標であることを示す場合に使用します。 

◆Ⓒ(コピーライト)は、自分の著作物であることを主張する記号です。

Ⓡ(Rマーク)

Rは"Registered Trademarak"の頭文字で、Ⓡを付した商標は登録された商標であることを示しています。

実は、日本では登録商標にⓇを付記しなければいけない!という規則、法律はありませんが、登録商標であることを主張(PR)するために慣用的に使用されています。
(「商標登録第〇〇〇〇〇〇〇号」といった商標登録表示を付すよう努めなさい、という規定は存在します(商標法第73条)。)

一方、米国では登録商標にⓇを付していないと、侵害された際に損害賠償を受けることができないため、積極的に使用する必要があります。

また商標登録できていないにも関わらず、Ⓡを付記することは、虚偽表示として罰せられる恐れがあるので、注意は必要です(商標法第74条、第80条)。

逆に、他人の商標でⓇが付されている場合、それは登録商標であると判断されますので(確認は必要ですが)、同一・類似の名称を、同一・類似の商品・サービスに使用することは、商標権侵害の恐れがありますので危険です。

Ⓡを付記する位置や大きさは特に決まりはありませんが、実務上は商標と区別できるよう、右上や右下に小さく付記する場合が多いようです(写真はⓇの使用例であって本稿の内容とは直接関係ありません)。

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ちなみに、「知財の診断士®」も登録商標ですので、ホームページやパンフレット、名刺、資料等ではⓇを付記するようにしています。

TM(トレードマーク)

TM(トレードマーク)も商標であることを示す記号であり、"Trade Mark"の頭文字です。Ⓡが登録商標だけに使用できるのに対し、TMは商標登録していなくとも使用できます。つまり商標出願前や出願中の商標を、第三者に対し自分の商標であると主張したい場合に使用されます。

登録後の商標に対して使用しても問題ありませんが、せっかく登録した商標にⓇではなくTMを付す理由はないように思います。
そのため実際の運用では、商標登録前まではTMを付し、登録された後でⓇを付記するといった使用が適当と考えられます。

また商標登録が難しいような言葉であっても、TMを付すことで自分のオリジナルであると主張する狙いもあります。

Ⓒ(コピーライト)

Ⓒは、"Copy right"の頭文字で、著作権に関する記号です。
「ⒸKazuo TANAKA 2020」という感じで、著作者名と最初の公開年とを組み合わせて記載することで、自分の著作物であることを主張しています。
また”All Rights Reserved"を組み合わせる場合も、よく見かけるかと思いますが、これも全ての権利が保有されるという、同じ意味です。

日本の著作権法ではⒸを付けることは義務ではなく、付けていなくとも著作物を創作した瞬間に著作権が生じます(ベルヌ条約という、無方式主義=特別な手続きや表示をしなくても著作権が生じる制度、を採用している条約に加盟しているため)。
ただ第三者に対して、この著作物が自分のものであることを明確に主張できるという点で、記載することをお勧めしています。

おわりに

商標や著作物は、自社にとって大切な資産です。しかしながら自分の権利を正当に主張しないと、権利が存在するか否かが分からず、勝手に使用されてしまうリスクもあります。最悪の場合、普通名称化してしまい、権利が無駄になります。正しく表記をすることが、権利を活用する上で重要です。
また逆に、他人の商標や著作物に対しても、注意が必要です。

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企業での知財経験豊富な中小企業診断士です。中小企業等へ経営に資する知財活動を支援する「たなか知財の診断士事務所」を開業しました。資格:中小企業診断士、知的財産アナリスト(特許)、パラグライダーエキスパートパイロット等