十人十色じゃ足りないよ
駅のエスカレーターを登っていると、色々な人が僕の隣の下りエスカレーターで降りてくる。
メガネがずれ落ちているお兄さん、
マスクでメガネが曇っているおじさん、
パッチリおめめの女の子、
ばっちりファッションの青年、
スマホゲームに夢中なビジネスマン、
まつ毛を気にするオネェさん、
手すりを触る子供、
その子供に汚いからやめなさいと注意する母、
先を急ぐおばさん。
色んな人が上から降りてくる。
十人十色というけれど、
そんなさらっとまとまらない。
そうそう、僕もその色んな人のひとり。
ボサッと突っ立って、横を通る人を眺める。
「色んな人がいるもんだ」
そう思い、そう思われる。
色んな人のひとりであるのは心地が良いものだ。
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