石神井公園 2023.05.0610
人生は長さではないといいながら、個々の人生が集積された瞬間に長い方がよいという価値が現れる。 この矛盾の根底には、人々が暗黙のうちに行う時間概念の切り替えがあるのではないか。 つまり集団として人の生を見る場合と、人ひとりの生を見る場合とでは使われる時間概念が異なっており、私たちはその切り替えを瞬時に行いながら人生の長さを語り、人生を価値づける。 ー磯野真穂 著『他者と生きる リスク・病い・死をめぐる人類学』（集英社新書）よりーこの記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？