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宇宙の旅を続ける伝説の探査機、1977年に打ち上げられたボイジャー1号、科学データ送信を再開 NASA

1977年に打ち上げられたNASAの宇宙探査機ボイジャー1号が、昨年11月に発生したコンピュータの問題から回復し、再び科学データの送信を開始しました。この進展は、宇宙探査の歴史における大きな一歩となります。

ボイジャー1号は、2023年11月にデータ送信が停止するという問題に直面しました。調査の結果、フライトデータサブシステムの一部が破損していることが判明しました。このサブシステムは、科学データと探査機の健康状態に関するデータを地球に送信する役割を担っています。

この問題を解決するために、ミッションチームは5ヶ月にわたるトラブルシューティングを実施し、探査機からのエンジニアリングデータを再び受信することに成功しました。そして、2024年5月17日には、46歳の探査機に対してコマンドを送信し、科学データの送信を再開させました。地球からボイジャー1号までの距離は約240億キロメートルであり、信号の往復には約45時間を要します。そのため、コマンドが成功したかどうかの確認には2日近くかかりました。

現在、プラズマ波サブシステムと磁力計からのデータ送信が正常に行われています。チームは引き続き、宇宙線サブシステムと低エネルギー荷電粒子計の再調整に取り組んでいます。この2つの装置が再び正常に動作することで、ボイジャー1号は完全な科学運用を取り戻す見込みです。

ボイジャー1号とその双子機であるボイジャー2号は、NASAの最も長期間運用されている探査機です。両機は、太陽系を超えてヘリオスフィアの外側に到達した唯一の探査機でもあります。ヘリオスフィアとは、太陽が作り出す磁場と太陽風が星間物質に対抗して形成する泡のような領域です。

ボイジャー探査機は、木星と土星を探査した後、ボイジャー2号はさらに天王星と海王星も探査しました。この歴史的なミッションは、私たちの宇宙に対する理解を深め、多くの貴重なデータを提供してきました。

ボイジャー1号が再び科学データを送信できるようになったことは、宇宙探査における技術的な挑戦と人類の探求心の象徴です。47年にわたる長い旅路を経て、まだ多くの未知を解明する力を持つこの探査機は、これからも宇宙の深淵を見つめ続けることでしょう。

ボイジャー1号の復活は、科学と技術の粘り強い努力の結果であり、未来の宇宙探査に対する希望を示しています。この伝説的な探査機の旅は、まだ終わりを迎えていません。

詳細内容は、NASAが提供する元記事を参照してください。

【引用元】

【読み上げ】
VOICEVOX 四国めたん/No.7

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