坂村真民さん「詩集 念ずれば花ひらく」

 疲れすぎて何もやる気が起きず、寝てばかりの週末。ふとこの詩集を開くと今の自分にピッタリな言葉がありました。

生きてゆく力がなくなるとき

死のうと思う日はないが
生きてゆく力がなくなることがある
そんなときお寺を訪ね
わたしはひとり
仏陀の前に坐ってくる
力わき明日を思うこころが
出てくるまで坐ってくる

坂村真民しんみん/詩集 念ずれば花ひらく

 一方、ある本では、いつまでも人生があると思うな!と言わんばかりに下記のように語られます。

「人が目的のない虚しい人生を送ってしまう原因のひとつは、死の否認である。・・・今日が人生最期の日になるかもしれないと十分理解していれば、人は成長するために・・・その大切な一日の時間を使うものだ。」

 心と体が元気な時は共感できますが、どちらもやられている人にとってはつらい言葉です。

 仮に「今日が人生最期の日になるかもしれない」とした場合、おそらく引越しのように片付けをし、引継書兼遺言書を完成させ、晩は引継書を受け取ってくれる相手と美味しいものを食べながら、思い出話しをするのだろうと思います。

「うまくいった時もあれば、いかなかったことも色々あったなぁ!今までお世話になりました。ありがとう。」

 最期に「大魔法使いフランメの一番好きな魔法でお墓の周りには花畑を!」などと冗談を言った後、永遠の眠りにつくのだろうと思います。

 さて、お寺さんのつながりはないからどこかで只管打坐しかんたざしてみるか。「明日を思うこころ」が出てくるかもしれない!

「詩集 念ずれば花ひらく」
坂村真民/サンマーク出版/1998.10

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