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夫への手紙が本になりました!

ASTEP様の出版、『拝啓 一生を誓った愛するあなたへ』にて夫への手紙を寄稿させて頂いております。ご縁があって、書くことになりました!

私と夫は休みの日、息子が学校へ行った後夫婦で犬の散歩をする仲良し夫婦として近所の方にあたたかく見守って頂いています。

が!!家の中ではまあ長女と末っ子の争いが勃発しています。笑

きちんと生活リズムに合わせて動きたい妻(子どもがいる家ならみんなそうじゃないかな?)VSマイペースにやりたいことをすぐにやる。やりたくないことはあとで。そんな夫。

『争い』なんて表現していますが、実際はわーわー騒いでいる私と、へいへいと右から左に聞き流す夫というなんとも『争い』にすらなっていないので…語弊もありそうですが。でも私にとっては!争いです!

ですが、ASTEP様に寄稿するにあたって、改めて夫との付き合いを考えてみると…感謝以外の何者でもありませんでした。

私の価値観を変えた人

夫は、私に家族の在り方について、もっと自由であって良いことを教えてくれました。私の育った家庭はいわゆる機能不全家族のようです。
小さな頃から、幼すぎる両親と、我が強い妹。衝突することで降りかかる火の粉もありました。

家族がバラバラにならぬよう先回りし考え行動すること。それは誰でもない、自分のためであって、生きていくために身につけたものでした。

HSP気質のある私は、怒られているのは私でないのに怒られていると感じ、殺伐とした家の中の雰囲気に耐えられず自室に篭る子どもでした。しかしこれには母と妹が納得せず、いつも突然私の部屋に流れ込んでくるのです。

私の心を守ってくれる空間すらない中で、いつからか全ての感覚が麻痺していきました。

「辛かったね。ここでは、ここがすうの部屋」

夫は私の闘病の中でこの話も、この家庭のあり方も目の当たりにし理解してくれています。

だからこそまず家を購入して、私に部屋をくれました。そこにいる時くらいは、安心して過ごせるようにと。

ワンオペ育児をしていると、時々ひとりになりたくなります。そんな時は、部屋に行き自分の心と向き合い、のびのびと過ごすことで英気を養うことでリセットしています(最近は息子が一緒にいたがるので難しいのですけど)。

でも、逃げる場所が家の中にある安心感はとてつもなく私の心を健康にしてくれました。おかげで、今では両親と自分を守る距離を保った関係を築けています。渦中に飲まれず、客観的に自分の家族を見られるようになりました。そうでなかったら、母の手術入院のフォロー、実家へ戻り退院後の母の身の回りの支援などできなかったでしょう。

夫がいてくれたから、できたことです。

結婚しないで自立して、ひとりで生きていくって思ってたけど

子供の頃は人と暮らすのが煩わしくて、誰の手も借りずひとり手に職をつけ生きていく!早く実家を出る!…なんて決めていました。

ですが不思議なことに、夫と出会い私は「あーこの人と結婚するんだろうな」と思っていました。そして今があります。子供の私からしたら大変驚く結果です。なんなら出産もしてますから。

家族というものに憧れも理想もない。家族は窮屈なもので、呪いで、しがらみだと思っていました。
だからこそ、夫と結婚して、家の中にいるといつも気を張って動き回り気が休まらず、苦しかった日々もあったのです。

それが今は嘘のよう。夫が窓を磨く(夫の趣味らしいです)横で読書をしたりと、誰かのいる場所にいながら、自分のペース生活できるようになりました。

それができるようになった途端、ひとりで生きていくと決めていた自分が、手をとって生きていく考えにシフトしていることに気がついて驚いたのをよく覚えています。

夫婦って良いことだけじゃないけど、悪いことばかりでもない

そりゃあ良いことばかりじゃないです。8歳の息子と揃いに揃ってリビングに服を脱ぎっぱなし、出されないとごはんも食べない…成人男性が自分で自分のお世話をできないなんて!!とぷんぷん丸になることもしょっちゅうです。

でも、そんな夫だから一緒にいられるのかもしれません。世話焼きなのは、もともとの性格でもあるようです。無理のない範囲で世話を焼かせてもらってます。笑
度が過ぎると『争い』になりますが、多分それもまたどこか楽しんでいるんですよね。私が。夫は知らないけど。笑

人間は完璧じゃなくて良いし、家族だからってご機嫌取りしないと捨てられるなんてあり得ないし、そのままでいていい。

夫の考え方は私には斬新で、すごく夢のようなあったかいものです。

そんな夫にあてた手紙

夫への手紙を公開するのはどうなの!?と羞恥がありました。そりゃあ誕生日には毎年夫に手紙を書いていますが、読むのは夫だけ。それが、他にも読む人がいるのって…。

けれど、知ってほしいとも思いました。私みたいに家族というものを明るく思えない人に、なんとなくでいいから感じるものがあってほしいと思いました。

ただ書くことしかできない、捨てられないために生きてきた私が変わるきっかけをくれた夫のような存在が、必要とする人の前に現れますようにと願って。

11月22日 萩原すう

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