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人それぞれの夏

8月もいつの間にか後半戦である。

今年はお盆に親族と会ってないし、祭りもないし、海にも行ってないし、本当に夏らしいことをしていない。夏季休暇も消化できてない。9月に少しくらい夏らしいことができたらなと淡い希望を抱くことしかできない。

私が一番「夏を楽しんでるな〜」と感じたのは地域の小中学生たちである。

ある日の昼休憩に職場の近くのカフェでランチをしようとしたら、お店の前で子供たちが走り回っていた。

その子たちのお母さんであるカフェの人に話を聞くと

「緊急事態宣言で夏休みが延期になるのを期待して宿題を放置してる」

というのだ。

子供たちにとって学校に行かなくていいということほど心躍ることはない。(少なくとも私はそうだった)というかその気持ち自体なんだか微笑ましく感じた。

嫌いな教員やクラスメイトと会わなくていいし、体育の授業で恥をかかなくていい。早起きはほどほどでいい。学校がないとは嬉しいものだ。

今の私からしたら「そんなこと言うと春休みや冬休みがなくなるから期待しない方がいい」という気持ちで、お母さんたちもそう思ってるらしいのだが、自分が子供の頃は絶対そんなこと言われても期待を持ち続けたと思う。

ちなみに今年は大雨で既に2日くらいいきなり休校になっている。私が小学生から高校生までの9年間でいきなり休校になったのは多分1回だけだし、一度休校になる直前で暴風警報が解除されて絶望と強風の中、学校に行ったことがあったくらいなので、正直その2回は心が踊りまくったことだろう。羨ましい。

その後、とりあえず私たちの住む自治体は夏休みの延期はないだろうということになり、子供たちは「ま、夏休みでもどこも行けないし」と宿題と向き合い始めたらしい。それはそれで気の毒であるが、私は両親がいない時間にゲームをやりまくったりエロサイトを見まくるのが大好きな子供だったので、その気持ちが持てたか不明である。

さらに、職場の昼休憩で夏休みの話をしているとニュースで「〇〇市では夏休みを1週間延期にすることが決定し、教職員たちが生徒の自宅へ追加の宿題を届けた」という内容が流れた。クラスの子供たちに宿題をその日のうちに届けるという教職員たちの仕事もなかなか大変だが、子供の頃の私から見たら一番あってはならない展開である。

ちなみに私は夏休みの宿題は最初の一週間で全てやっつける派だった。そういうタイプは真面目系クズが多いとかいう話も聞いたことがあるが、仕事の締め切りを守る癖がきちんとできているのでそんなことはないと思う。だからこそいきなり最後の一週間で宿題を増やされたら発狂すると思う。


追記・「8月31日の夜に」という10代の子たちに向けたタグを貼り付けたので、折角なので中学生の頃部活で悩んでいた私の記事を貼り付けておく。嫌なことを嫌と言いやすい世の中になってほしい。


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