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タイムパフォーマンスを極めた先に、欲しいもの

北欧の人々はタイパ=タイムパフォーマンスが高いという本を先日読んだ。

正直な所、この本でタイパの概念を知って、少し時間の使い方が変わったように思う。

これまで時間というものについて
「1分1秒をいかに無駄にしないか」という考え方をしており、
仕事でも家事でも効率化を重視してきた。

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この考えが私に根付いたきっかけは、
間違いなく大学生の頃に堀江貴文さんの本を読みふけったからだと思う。

誰もが知る実業家のトップである「ホリエモン」こと堀江さんの書籍には、
時間を全く無駄にしない、というスタンスがある。

最たる例としては、
「電話など無駄なツールである」という意見だろうか。

電話は人の時間を奪う行為。
隣に控える秘書ですら話しかけることを良しとせず、
メールかチャットでやり取りするのだと。

大学生の頃は、とにかくどんな本にも強い影響を受ける時期だった。

だからこそ、このストイックなほどの「時間をフル活用せよ」という考え方が強く刻まれたのだと思う。

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だが、この姿勢を何年も続けた結果、
私の場合それで得られるものは多くないのかもと思った。
もしくは、得られても私を満たすものではなかったと。

というのも「時間は無駄にしちゃいけない!」という考えを持ちすぎると、
空いた時間はとにかく活用せねば損、という追い立てられるような気持ちになったのだ。

だから、休みの日もダラダラしない。
睡眠時間は削らずとも最低限にすべし。
平日の食事や料理などスピード勝負。サッと食べて違うことに時間を使おう。

この意識は、
エネルギッシュに遊んだり勉強したり、人と会ったり…
やりたいことが次々出てくる人なら良いだろう。

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だけど私には、
残念ながらエネルギッシュな性分など欠片もないのだと、認めざるを得ない。

本当は自分の時間をどう過ごすのが好きか。
自問自答した結果、
「ノープランで気まぐれに過ごす」という自由さこそが何より大事なのだと気づいた。

作りたいものがあれば夢中でレシピを調べて、
懐かしい曲がオススメに出てくれば流しながら下手くそなダンスして笑って、
食べたいものを食べお風呂に浸かり、
窓辺で日光を浴びてボーっとする時間が大好きだ。

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それでも、その自由さというか無計画さが「時間を無駄にしているのでは」という不安や焦りを消せなかった。

だが、そのように気にすることはないのだと最近思えるようになってきた。

ここで冒頭のタイパの話に戻るが、
タイムパフォーマンスを上げるというのは「時間を無駄にしない」と似ているようで違う。

仕事や家事など「サッサと片付けたいこと」に関しては、
ダラダラせず時間内にスッパリ終わらせる意識が大切だろう。

だが、その結果得られた余暇…自分の時間までわざわざ「無駄にしない!」と肩肘張る必要はない。
特別なにかしようと頑張らなくて良い。

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「休みがあってもやることがない…」というお悩みを持つ人は多いだろう。
もちろん私もその一人だし、何かすることないかなぁと考えながらこの記事を書いてる。

けど今、私の中に「この休みを有効活用しなかったら、後々後悔するかも」といった焦りはない。

惰性でネットサーフィンして「休み無駄にしてんなぁ」という罪悪感もない。

だって、やりたいことがあるなら自分の中から湧いてくるはずだから。
その時は時間を忘れて没頭すれば良い。

今私にあるのは、それがポッと自分の中から生まれるのを待つワクワクのみ。

それまではこの余白を楽しんじゃうぞ!
カフェに行くのは寒いし金かかるし面倒だから、家で美味しいコーヒーでも飲もう!

そんな意識で良いのよ、と悟ったこの頃である。

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