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受験本番直前の夫の休職

4月、新しい場所で新しいスタートを切った人も多いかと思います。ハラハラと舞う桜を観て「よしっ、がんばるぞ!」と気持ちを引き締めているかもしれません。

一方、穏やかな陽気と反対に、気分が落ち込みしばらく休養を余儀なくされているという方もいらっしゃるでしょう。ハラハラと舞う桜を観て「はかないもんだな」と自分の身を憂いているかもしれません。

最近、職場にもしばらくお休みされている方がいて、そんなことを思いました。

どんな時期でもどんな場所でも、元気な人もそうじゃない人もいます。それぞれがマイペースでやっていけばいいですよね。

今だからこそ書ける話ですが、今から約2年前、長男が中学受験直前期の12月〜1月に、夫は体調を崩ししばらく休職しました。1ヶ月くらいでしょうか。わりと直前に「来週からしばらく休む」と言われたように記憶しています。

忙しいのがデフォルトになっていたので、特に気にしてもいなかったのですが、さすがに「休む」と言われた時は驚きました。

私がまず思ったのは、夫と長男両方の心の安定を大事にしようということ。

わがやは塾なしで、夫が算数と理科をみていたので、夫が休み=ずっとみてもらえるからたくさん過去問・勉強できる、というのはやめようと思いました。

長男は夫が仕事に行っているときと同じように、ただ必要な勉強を必要な方法で淡々とこなし、夫はそれまでと同じサポートをし、夫は仕事にいかなくなってあいた時間は好きなことをする。それが大事だと思いました。

あんまり家にいるのも気詰まりすると思い、夫には大好きなスキーにどんどん行ってもらいました。

この時期も、特になにも変わらず、それまでと同じように日々を過ごしていたとおもいます。

こんな時、パートナーが休職したとき、みんなどう思うのだろうかと時々考えました。私は長男が受験本番ということもあり、小6の夏以降は仕事をしていませんでした。

夫が復帰するかしないか、休職期間を延長するかしないか、考えても仕方がないので特に考えず、もしやめることになったら「わかった」と一言いおうとだけ決めていました。当面の貯金はしているし、もともと中学受験が終わったら働こうと思っていたし、ずっと働き詰めの夫に長い人生での一休みが必要だなとも感じていたからです。

家庭内がピリピリすることは避けよう、夫には休んでいることで自分を責めてほしくないと思い、ただ偶然に訪れた、夫と長く一緒にいられる日々を楽しんでいました。

約1ヶ月がたち、1月半ば頃、予定通り夫は職場に復帰しました。休職が1ヶ月ずれてたら本番も家にいてもらえたのになぁなんて、不謹慎なことも思ったりしましたが、元気になれたことにただ感謝です。受験本番も私と息子でできることは2人でやろうと思い、駅までの送り迎えもなにもなく、2月1日からの3日間は毎朝暗いうちに息子と駅に向かい、試験を受け帰っていました。夫は特に休みをとることもなくいつも通り仕事をしていました。

今も、夫が「仕事をやめる」と言えば「わかった」と言おうと心に決めています。

夫だけじゃなくて、子供が「学校いきたくない。やめたい」と言えば「わかった」と、受け止めようと思っています。

家族それぞれの心のさざなみを、ただただ凪にもどす場所、家はそんな穏やかな時間が流れる場所であるように、それを一番に次男の中学受験もやっていきたいと思います。



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