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息子が小4で中学受験の勉強を始めるまで、塾は私にとって遠い存在でした。今も、息子は塾に通っていないので、ものすごく身近というわけではありませんが、予習シリーズを使ったり、塾の模試を受けたり、「二月の勝者」を読んだりして、以前よりも、だいぶ近い存在に感じています。また、塾に対する印象もかなり変わりました。

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私自身は塾に通った経験はありません。

勉強系の習い事は、小1~中3まで通ったECCだけです。当時、私が通っていたECCは、テキストを開いて会話を楽しむものだったので、講義を聞き、ペーパーテストを受け、成績を伸ばすという学習塾とはかなり違っていました。中学校に入っても、定期テスト対策というのも、一切ありませんでした。

私が通った教室の先生が、そういう指導を選んだのか、ECC全体がそうなのか、あの時代がそうだったのか、理由はよく分かりません。いずれにしろ、私が通ったECCは成績アップのために勉強をするところではありませんでした。

中学校からはチャレンジを受講していました。やったりやらなかったり、赤ペン先生に送ったり送らなかったり、適当な感じで続けていました。高校受験と大学受験はチャレンジだけでした。とはいえ、大学受験時には市販ドリルも購入したので、チャレンジに意味があったか?と言われると、そんなにないかもと思います。子供達にチャレンジを選ばなかったのも、自分の経験上、あまり意味がなかったと感じたからでした。

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2つ上の姉は高校受験のために、中学校から塾に通っていました。また、クラスでも半分くらいの子が、中学校から塾に通い始めました。

私が塾に通わなかった理由は、自学である程度の成績をキープできていたので、必要を感じなかったからというのと、もう一つ、一番の大きな理由は、親に金銭的・時間的な負担をかけたくないというものでした。共働きで忙しく働ている両親を見ていると、塾代が負担になることは明らかでした。また、姉の塾の時間に合わせて迎えに行ったり、夜ごはんを用意するのも、家で見ていると、本当に大変そうでした。

クタクタに疲れている母親(父は家事は一切しない)を目の当たりにしていると、

「お姉ちゃんが塾に行かなければ、お母さんはもっとラクできるのに。お母さんがかわいそう。塾なんていかないで、自分で勉強すればいいだけなのに。塾なんて贅沢だ。お母さんのことを考えてあげられないお姉ちゃんはひどい」

そう思うようになりました。塾=贅沢、という図式が頭の中にできるようになって、塾に妙な敵対心を持つようになり、「塾に行っている子に負けるか!」という気持ちで定期試験の勉強をしていました。

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振り返ると、当時の私は、塾の一面しか見ていなかった、非常に視野の狭い思考だったなと思います。

それと同時に、「教育格差」「親ガチャ」という言葉があるように、通塾できるということは、とても恵まれたことだとは、事実として今も感じています。

当時の私は意識していなかったけど、今思えば「塾に行けていいな」とうらやましい気持ち、通塾している子に対する嫉妬があったのだなと感じます。1人で勉強していると、特に数学は解説を読んでも分からないときは、もう泣きたくなるくらい情けなかった。あの時、分かりやすく教えてくれる先生に出会う場があったら、もっと数学を楽しめていただろうなと思います。

子供の頃は、否定的な印象を持っていた塾ですが、子供を持つ親になった今は、勉強に特化して子供を伸ばしてくれる塾は、それを望む子供にとっては、素晴らしい場所だと思います。授業が分からなくて勉強が嫌いになるのはもったいないことだし、逆に、学校の授業がつまらない子に、それ以上の世界を見せてあげないのももったいないことです。学校の授業は、平等悪のような感じで、下を引き上げて、みんなを同じくらいにならすものなので、そこに不満を感じている子の受け皿になる塾の存在は貴重ですね。

行ける環境で、行きたいという意志が子供にあるのなら、どんどん行ったらいい。そう思います。

これは、長男が中学受験の勉強を始めなければ、気付けなかったこと。塾に対する印象を変えるきっかけをくれた長男に感謝しています。

一方で、塾に通わず自力で勝負することも、とても素晴らしいことですよね。

小4で中学受験の勉強を始めてから、長男とは何度か「塾に通うかどうか」を話し合いました。6年前半には、志望校特訓だけでも、もしテストに合格したら参加したらどうか?という提案もしました。しかし、長男は全て拒否。自宅でいい、そのデメリットも分かってる、後悔はしない、その一点張りでした。

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ドラマ「二月の勝者」を見ていると、塾についていろいろ考えるきっかけになりますね。

今後の展開も楽しみです(*^^*)


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