フランス映画「彼女のいない部屋」

2022年8月29日 13:04

現実と希望のはざまで

朝は23℃、渋谷は秋の兆しが感じられる中
フランス映画「彼女のいない部屋」を鑑賞しました。

早朝、二人の子供と夫を残し車で出ていく妻。
平凡に暮らしていた家族4人にいったい何が起きたのか？

マチュー・アマルリック監督は
「彼女に何が起きたのか、
映画を見る前の方々には
明らかにしないでください」
と観客に伝言しています。

はたして今観客に見せられているのは彼女が見ている幻なのか現実なのか、過去なのか未来なのか。主人公クラリスの視点に立ち、私も結末がわかっていながら心のどこか希望を信じたくなる。

一方、家族のあるべき姿を追い求めるあまり
やや狂気に走るクラリスの行動がこわい汗

どうしちゃったのよ、ちょっと大丈夫なの？
と心配になる汗

主人公が限りなく絶望に近い希望を抱えながら、なんとか自分を保とうと必死にもがき生きる姿が愛しい。

私も子供がいるので
クラリスと同じ立場に立たされたなら
ちょっと狂っちゃうかもしれないな、
と危うさを感じながら
ラストシーンを迎えました。

フランスの冬景色が美しく
よけい心に突き刺さります。

個人的な思い出で恐縮ですが、
2010年フランス映画祭、
アルノー・デプレシャン監督
「クリスマス・ストーリー」の上映にて
マチュー・アマルリックさんへ
観客席から質問しました。

なんと隣のアンヌ・コンシニさんが客席に降りてきて
私にマイクを向けてくださったんです！
本当にびっくりして声が震えてしまったほど汗

俳優として来日したマチュー・アマルリックさんには
「ふだんクリスマスはどんな風に過ごしますか？」
と質問したと思う。

「友達とパーティーしたり家族と過ごすよ」
と答えてくださり

「あなたはどうすごすの？」と聞かれた！

（こんな一般人のクリスマスなんて
観客の人は興味ないだろうに！爆）

「え・・普通に仕事です」と日本人らしい回答を返すと
「C'est incroyable・・・」
とあきれていました笑

あれから12年、まさか自分がマチュー・アマルリック監督の
映画のタイアップに携わるなんて思いもよらず。

大学時代からフランス映画好きで
ミニシアターによく通っていた身としては
感無量です。

人生、何があるか分かりません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

1984年『Les Favoris de la lune』デビュー。1996年『そして僕は恋をする』セザール賞有望若手男優賞。『Mange ta soupe』映画監督デビュー。2010年『さすらいの女神たち』第63回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で監督賞、国際映画批評家連盟賞を受賞

8月26日（金）から9月6日（火）の間、TwitterまたはInstagramで『彼女のいない部屋』の感想を投稿した方の中から抽選で３名様に、フランス雑貨・ティータオル専門店「横浜山手ラ・メゾン・ド・レイル」提供の雑貨をプレゼントします。

■商品：フランスブランドのストライプティータオル&ヴィヴァルディ「四季」がテーマのポストカードのセット（抽選３名様にプレゼント）

■応募方法：①『彼女のいない部屋』公式Twitterアカウントまたは配給会社ムヴィオラInstagramアカウント（@moviola.jp）をフォロー ②ハッシュタグ「#彼女のいない部屋プレゼント」を入れて映画の感想を投稿

■応募期間：8/26（金）〜9/6（火）23:59

『彼女のいない部屋』公式Twitterアカウント： @holdmetight0826 https://twitter.com/holdmetight0826

配給会社ムヴィオラInstagramアカウント： @moviola.jp https://www.instagram.com/moviola.jp/?hl=ja

▼フランス映画「彼女のいない部屋」公式サイト・上映劇場

原題『SERRE MOI FORT （英語題：Hold Me Tight）』

マチュー・アマルリック監督
出演:ヴィッキー・クリープス、アリエ・ワルトアルテ
2021 | フランス映画｜ 97分｜字幕：横井和子　｜配給：ムヴィオラ

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