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日本人はなぜ貯金が大好きなのか?

世界を見渡すと、日本人ほど貯金が大好きな民族はいないのではないかと思うほど、日本人は貯金していると思います。日本銀行によると、2020年6月末時点での家計の預金は、過去最高の1,031兆円とのこと。この頃、1人10万円の特別定額給付金が支給された影響もあったと考えられますが、それにしてもかなりの額であることは間違いありません。

また、金融広報中央委員会の「家計の金融資産構成の国際比較(2019年)」によると、日米欧で以下のような違いがあります。日本の現金・預金比率が他と比べて非常に高いことが見て取れます。この違いはどこから来るのでしょうか?

日本
現金・預金53%、債務証券1%、投資信託4%、株式・出資金10%、保険・年金準備金29%、その他3%

アメリカ
現金・預金13%、債務証券7%、投資信託12%、株式・出資金34%、保険・年金準備金32%、その他3%

ユーロエリア
現金・預金34%、債務証券2%、投資信託9%、株式・出資金19%、保険・年金準備金34%、その他2%

国を豊かにするためのシステム

私は、日本人の貯金好きは明治時代にルーツがあると思います。この当時、各国列強(ヨーロッパ各国やアメリカ)に追いつけ追い越せで、日本が持てる力をすべて注ぎ込んで、日本を強くする政策を明治政府がいくつも採用しました。その一つが「富国強兵」と呼ばれるもので、国を豊かにするために官製工場をいくつも作り、欧米化を強烈に推進しました。

このため、明治政府にはお金が必要です。お金を上手く効率よく回すため「貯蓄せよ!」という政策を強力に推進します。その最たる例が、今もある「ゆうちょ貯金」です。郵便局でお金を集め、それを必要な政策に回していくシステムを作り上げます。

このシステムは、戦後の高度成長期にも効率よく働きます。戦後間もない時期もお金がなく、民間に回ったお金を以下に効率よく集めてインフラ投資に回すかが戦後回復、高度成長の重要なポイントになりました。

そのような時代が長く続いたため、日本には「貯金することは美徳」のような文化が根づいたものと思われます。実際、私も子供の頃は親から「貯金は必ずしなさい」という教育を受けてきました。

今後も通用するの?

高度成長期やバブル期は、貯金をすれば黙ってお金が増えていた時代です。今では考えられませんが、金利が5%を超えるような時代です。まったくもってうらやましい時代です(笑)

しかし、今はどうでしょうか。気がつけば「マイナス金利」時代に突入しています。マイナス金利、つまりお金を預けると利息ではなく手数料が取られてしまう時代です。お金を預ければ、それだけ損する時代になってしまいました。

今後はどういう時代?

そして、今年から「風の時代」に突入したことが話題になっています。詳細は専門家の記事がたくさんありますからそちらに譲るとして、それを基に私なりの考えを記載したいと思います。

以下が、今までの「地の時代」から「風の時代」への変化点になるそうです(出典:「風の時代」とは? 占星術師Keikoが解説するパラダイムシフト後のニューノーマル)。

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これを俯瞰してみますと、「所有する」から「共有する」流れが主流になるようです。私はこれをお金で考えると「貯める」から「投資する」であると考えます。

そして、2021年1月4日現在で、日経平均は27,000円を超えています。実体経済が新型コロナの影響で冷え込んでいるのに、株価だけ上昇することはいびつな構造であり、非常に異常と考えます。これは経済の専門家と呼ばれる人であれば、大なり小なり同じようなことをコメントされていると思います。

大暴落が来る?!

ある人は、この状況を「バブル崩壊直前」と言う人もいます。私は経済の専門家ではないですが、肌感覚的には同じ思いです。何かのきっかけさえあれば、一斉に売りが飛び交いあっという間に暴落するのではないかと予想しています。

ただ、闇雲に恐怖を煽っているわけではありません。そういうことが起こりえると知ったときに、どういう対策を取っておくかが重要です。起こらないかもしれませんが「備えあれば憂いなし」です。

不景気の対策で一番重要なのは「現金の確保」です。生活に必要なお金を少しでも手元に置いておくことをオススメいたします。そして、株価が暴落した時に、自分が応援したい企業の株を買う「応援買い」をすると、あなたの資産形成にかなり有利な状況になると思います。

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