愛情とは、心から慈しむ心の働き

　私たちの様々な感情は、“喜怒哀楽“の4つの大枠で表現する場合もあれば、仏教で言うところの“七情（しちじょう、喜怒哀楽愛悪欲）“でくくられる場合もあるようです。

　愛情（あいじょう）は、こうした感情の一つで、相手に注ぐ愛の気持ちです。愛情は、“七情“で説明する七つの感情のうち、「愛」がそれに当たるようです。愛（あい）とは、いとおしく思う、慈しむ心、大事なものとして慕う心等のこと。情（じょう）は、人の心の働き、心、真心、情け等のこと。

　すなわち、愛情（あいじょう）とは、心から慈しむ人の心の働き。

　愛情（あいじょう）には、男女の愛もあれば、動物や植物への愛もあれば、兄弟姉妹あるいは両親への愛、両親から子供たちへの愛、様々な形があると思います。

　相手を思いやる心の働きは、人間が人間の欲を超えた、尊い姿です。四季の移ろいの中で、その人生を送る日本人の感性は、自然への敬愛の中で育まれてきました。とりわけ、愛情という心の働きは尊い。