![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/126554530/rectangle_large_type_2_6217ca67d08bcdc39ebf3b525ef97d45.jpg?width=800)
詩-キミタチミンナ私スキ-
キミタチミンナ私スキ
引っ掛ける街の音
遠い記憶に促す感情
起伏の匂いは雨の色
紫色の宵越し峠
聴こえる灯り酔いしれる光と
人から生まれた言葉のバベル
逢える事のない未来の私
どんな形の木霊をしている?
啄木鳥突っつくいつかの倒木
虚空に流れる視線はリズムで
小気味良く
スッ
とまたたき交差する
ねぇ足音、なぁドアノブ
インドア論者が部屋の外に思う
どうしようもない妄想脳の能
狂言じみた箱庭
キミタチミンナ私スキ
伝わらなかった山田のおろし
明くる日観ていたさよなる為の片思い
伴におあいそ、そしてさよなら
だからそうだね口笛ふこうか
あっというまの心を宥めて
またねと軽口それがよし
正解の一粒のかけらもないけど
-だから生きたという証は自分勝手自分の中に持っているんだ-
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/126554644/picture_pc_daefc3a0f993b882ce3fd5c84e0f7d21.png?width=800)
遠くの空も真上の空もおんなじ空さ
海も水もおんなじイロだ
毒薬飲んだ老人と
地雷を踏んだ若者の
違いも何もなんもなくって
しられないまま息絶えるけど
かがやくピカピカそれがひどい冗談だ
そこには私の望むものはない
けれど愛した世界はあるよ
タスマニアデビルの赤子が諭した
言葉も持たない種族は誰ぞ
架空写詩集『キミタチミンナ私スキ』より
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?