見出し画像

お一人散歩

コンビニのカフェラテでも買いに行こうとだらけた体を起こして外に出た。クーポンがあったのでLサイズのカフェラテとおにぎりとチョコを買った。その帰り道にふとだいぶ前に近所の肉屋さんでコロッケを買って食べたことがあったのを思い出した。「あのコロッケまた食べたいな~」でも今おにぎり買ったばかりだし、これから夜ご飯だし、ちょっとまた今度にしようかな。
気付いたら近所の肉屋さんの扉を開けていた。少し汚れてる店内。申し訳なく並ぶお肉たち。いつ書いたのか分からない手書きのメニュー。少し汗のにじむ店内。「コロッケと焼き鳥を2本お願いします。」ちゃっかり焼き鳥も買った。5分ほど待っていると熱々のコロッケと焼き鳥を渡してくれた。肉屋の外にあるベンチで食べようかと思ったが、せっかくだから公園のベンチで食べようと思い、近くの公園まで歩いた。私の家の近くの公園まで行く道は抜け道のようで、春にはチューリップが咲いていてとてもきれいなのである。その抜け道を蝉の声と名前の分からない虫とともに辿る。
公園のベンチで食べるコロッケは言わずもがな、めちゃめちゃおいしい。熱々出来立てのコロッケ。ソースはいらないくらい味がしっかりついたコロッケ。だいぶ前に1度食べただけのコロッケだったが、一口食べた瞬間、「ああ、これこれ。」と懐かしさがこみあげてきた。自分の舌は味を覚えていたらしい。
そのあとブランコに乗った。まだ不審者には思われないよな…などとそわそわしながらぶらんこを漕いだ。おじいちゃんと孫であろう二人組が公園に来たのですぐ退散した。
また同じ抜け道を通って帰った。途中で犬の散歩とでくわした。少し撫でさせてもらい、家に帰った。
蒸し暑いくて、汗をかいてべとべとだったけど、最高の散歩だった。

書き終えてから思ったけど、今日は私一人だけお盆のお集まりに行けなかったのである。そして私はおばあちゃんの作るコロッケが大好きだ。だから今日コロッケが食べたくなったのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?