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課題やストレスに直面した時の対処法:リアルタイムレジリエンス

【0】はじめに
私たちは日々多くの課題やストレスにさらされています。例えば、「この提案書を明後日までに完成させておいて。」「明日のプレゼンどうしても予定合わないから変わりに話して。」と急に言われることもあります。そうした課題やストレスに直面した時に、人は負の感情に支配され、「どうしよう、パニックだ」「なんで私なの。できるわけない」と非生産的な思考の罠に陥りやすいものです。
その非生産的な思考法からいち早くで抜け出し、前向きに対処する方法が今回のテーマである、リアルタイムレジリエンスのスキルになります。実際に私はこれを日常で活用することで、ストレスや悩みが減ったのですごくおすすめな方法です。

本記事では最初に課題やストレスに直面した時に陥りやすいThinking Traps(思考の罠)を紹介した上で、実際のリアルタイムレジリエンスの方法を説明いたします。

なお、記事の内容は、ペンシルバニア大学が提供しているcourseraの「Positive Psychology: Resilience Skills」コースのW2の内容を参考にして書いています。このコースは無料で聴講できるので、気になる方は受けてみてください。(授業は英語です。)
https://www.coursera.org/learn/positive-psychology-resilience

【1】逆境や困難に直面した時に陥りやすい思考の罠

1. Mind-Reading
2. Me
3. Them
4. Catastrophizing
5. Helpless

1. Mind-Reading
根拠もなしに他者の考え分かると考えている、もしくは他者が自分の考えを理解していると考えている。
「みんな私のプレゼンがつまらないときっと感じているわ」「みんな私のこと変だと考えているに決まっている」など

2. Me 
全ての原因が自分にある、もしくは自分が他人に害を与えていると考えている
「失敗したのは全て私のせいだ」「私のせいで雰囲気が悪くなったんだ」など

3. They
他者や状況が全ての原因、問題だと考えている
「部下の説明がもっと良かったら契約とれていたのに」「国の制度が悪いから自分は不幸なんだ」など

4. Catastrophizing
不合理的な最悪なシナリオを次々に考えている
成績が悪い→「大学にきっと落ちる」→「何もかもうまくいかずにホームレスになってしまうかもしれない」
仕事で失敗した→「クビになるかもしれない」→ 「転職もうまくいかずに結婚もできなくなる」と連想するなど

5. Helpless
悪いことが起ころうとしているのに、コントロールできるすべがないと考える
「提案の締め切りが近いが、難しすぎて何も作成できない。失敗を待つだけだ」など

【2】Real-Time Regilience(リアルタイムレジリエンス)

1. Reframing
2. Evidence
3. Plan

1.Reframing
状況をポジティブに捉える
脅威ではなく、チャレンジだと前向きに捉えなおす

2. Evidence
それは正しくない、なぜなら....という思考法
具体的で根拠のある証拠を見つけ出し、思考の罠(悪い思い込み)から抜け出す

3. Plan
もしXが起きたら、Yしよう....とあらかじめ計画を立てておく
最も悪いシナリオ→ 最も良いシナリオ→ 実際にありうるシナリオ→ 実際に取り得る行動という順番で考えると良い

活用例.
状況
5分後に大事なプレゼンテーションがある。その時にに「誰も自分の話に興味ないだろうし、質問されても答えられる自信がない。きっとうまくいかなくて、失敗するに仕方ない」と感じている。
リアルタイムレジリエンス
reframing:すごく緊張しているけど、成功しても失敗してもきっといい経験になるよ。頑張ってみよう。
evidence:失敗すると感じているが、それは正しくない。なぜなら今まで30回以上はプレゼンしてきたし、少なくとも7割は成功してきた。今回もベストを尽くせば成功するかもしれない。
Plan: 質問に答えられない場合は、持ち帰って確認した上ですぐにメールや電話で答えることにしよう

【3】感想

私自信が課題やストレスに直面した時にパニックに陥りやすいタイプなので、とても勉強になった知識でした。自分が普段陥りやすい思考の罠はどれか、その場合どの手法が最も効くどうかと試してみることがおすすめです。ちなみに私は悪いことを次々に連想してしまうcatastrophizingに陥りやすく、Evidenceの手法を使って「それは本当ではない、なぜなら...」と考えることが最も効果的でした。最近では、「どうしよう!」ってなったらまずノートに課題を書き出し、上記の3つの方法をトライしてみるようにしています。そうすると心が落ち着き、冷静に対応できるようになってくるので、よかったら皆さんも試してみてください。



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