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フィリピン留学のリアルな話し①

ちょうど5年前、2016年のGWは仕事を辞めて3ヵ月のフィリピン留学をしていた。

今は気軽に海外に行ける状況ではないけど、ステイホームの時間を英語学習に充てたり、コロナ後に語学留学を考えている人もいると思う。せっかくなので自分の体験談を綴ってみたい。

英語力アップの方法とか、どうしたらTOEICなどのテストの点数が伸びるかなどはたくさんの人が書いていると思うので、あくまで自分の体験と留学の内容について語ってみる。3ヵ月で変わるの?とか、英語力が上がる、とりわけ話せるようになってくるとはどう言うことなのか、そう言う体感的なものについて書いてみよう。

まず実際に留学に行ったことで僕の英語力(スピーキングに焦点を充てて)はどのくらい変化したのか、行く前と行ったをそれぞれ並べると、


行く前

ぜんぜん話せると言えるレベルではなかった。単語をすこし並べて自分の意思を伝えられる程度。いわゆるカタコト英語。英語の勉強は大学受験で止まっていた。仕事を辞めてから留学に行くまでに3ヵ月くらいあったので、行くまでにTOEIC L&Rで740点まで上げた。このスコアだけ見るとそこそこできそうに見えるけど話すことはぜんぜんできなかった。

学生の頃一人で東南アジアを数か国旅行した経験があった。とりあえず意思を伝えるだけだったらなんとか行けるレベル。海外一人旅というと何も知らない人からすれば「すごい!」と言われたりするけど、

I want to・・・(・・・がしたい)
May I・・・?(・・・してもいいですか?)
Could you・・・?(・・・してくれませんか?)

旅の英語力はぶっちゃけこれだけで行ける。
上の文章の・・・の部分に自分が欲しい物、やりたい事、してほしい事を入れれば旅はできる。いや、できてしまうのだ。
つまり、旅行しているだけでは英語はこれ以上伸びない。

よく、旅先の宿で欧米からきた旅行者と会話をしていても、
My name is Kei. I'm from Japan.(僕の名前はケイです。日本から来ました。)
これ以上しゃべれない。この先の会話が続かないもどかしさ!
話す前に準備すれば調べるなりして言葉を用意できたけど、とっさに何かを聞かれても単語が出てこないし、なんといえば良いか分からないのでいつも言葉に詰まって苦しんでいた。

簡単に言うと僕の英語力はこんな感じだった。


3ヵ月留学した後

ざっくり言うと、カタコト英語→ある程度の日常会話ができるようになった。

この2つの違いは一体なんだろうと考えてみると、自分の意思をより深く伝えられるようになったということだと思う。例えば行きたい場所を伝えるだけではなく、そこへ行く目的だったり、その場所で何をする予定か、どうしてそこに行きたいと思ったか(動機)などを伝えられるようになった。

特に時制(過去形とか未来形とか)を意識して話しができるようになった。この先の予定なら未来形になるし動機を伝えるために映画のシーンで見てきれいだと思ったから、と言うなら過去形や完了形を使うことになる。

発音も少し良くなったので、伝わる率が上がった。日本人の苦手なL/RとかthとかV/Bとか。相手に伝わらないと言い方が良くないのかな?と不安になったりするけど、発音がうまくできていなかったと言うことはよくあった。先生の発音はクセが強い人もいたけどみんなきれいだった。


留学後どうした?

英語のみの環境で農業や学校建設の海外ボランティアに参加した。1ヵ月に満たない少ない期間だったけど、多国籍な環境で自分の言葉が通じたことは確実にフィリピン留学の成果だった。初海外でいきなりこのボランティアに参加した日本人の女の子がいたけどかなり苦労していたので、自分に合った目標設定はとても大切だと思う。

そのほかに変化を上げると、宿での旅行者との会話がもう少し膨らむようになった。会話が長続きするほど自分の英語力が上がっているんだなと実感ができたし、たくさんの外国人と会話ができること自体が喜び、発見の連続だった。

どんなことにも言えるかもしれないけど、物事は雪だるま式に身についていく。最初は小さい雪だるまでも、ゴロゴロ転がして大きくなるにつれて周りの雪をたくさん拾ってどんどん大きくなるスピードは上がっていく。会話がある程度続くようになれば、語彙力とか言い回しも相手が言っていることをどんどん吸収できるようになる。


語学留学を通じて思う事

行ってみて広い意味で英語や海外に対する感想を書く。細かい留学の内容は次回以降に回そう。

日本人の英語に一番厳しいのは日本人

「文法的に間違ってる。」「ネイティブはそんな表現しない。」
正しく発音しようとすると「何かっこつけてんの?ww」と笑われる。

日本人あるあるだ。
これは地元あるあるとでもいうべきかな。地方だと偏見があったりするけど東京に出てくるとそんなのない、みたいな。これは語学にも言えて、日本にいるといろいろ細かいツッコミを入れてくる人がいるんだけど、海外ではそんなことをいちいち言ってくる人はいない。というか誰も日本人の英語が正しいかどうかなんて気にしていない。そもそも言葉を使う目的は意思を伝えるためにあるわけで、伝わっている限り間違いではないし。テストじゃない限り。
そう、日本人の大半は英語をテストや授業という形でしか触れていなくて、そこに英語嫌いの不幸がある気がする。間違えると×をつけられる恐怖感を感じながら大人になってしまった、みたいな。

人の数だけ英語の話し方は違う

留学後、ボランティアや旅行で40カ国くらいの人と会話をしたけど、誰一人同じ話し方をする人はいなかった。みんなそれぞれの国、地域のなまりがある。

日本の場合、テレビの外国語の音声はほぼ日本語に吹き替えられているか字幕がつけられている。だから世界にはいろいろななまりが存在するということを知らない人も多いんじゃないかな。耳にする英語と言えばニュースで流れるアメリカ大統領のスピーチだったり、ハリウッドスターの映画のセリフだったり、ネイティブの流暢な英語だけが流れてくる。そこにも日本人が英語コンプレックスを感じる一因がありそう。

英語はネイティブの専売特許じゃなくて世界の公用語

まず、英語はアメリカ人のものじゃないし、イギリス人のものでもない。世界みんなが意思疎通するために共通言語として使う公用語だ。そういうことをより強く感じた。
関西弁も東京弁も日本語であることに変わりはない、それと同じかなと思う。僕たちは英語が下手なんじゃなくて、ただ日本弁の英語を話しているだけ、伝わりさえすればそれで良い。もっと流暢に話したいならイギリス弁とかアメリカ弁を身につければ良い。
インドに行くと世界観が変わると言う。僕が留学後に行ったインドでの体験から語るとすれば、彼らの英語の強烈ななまりを聞くと、発音を気にして言葉を話せないということ自体がばかばかしいと思った。

日本人の欧米コンプレックス

「ネイティブ並みよりもまずはアジア人と会話できる英語力を身につけよう」とキャッチコピーにうたっていた英会話スクールがあった。これはすごく大切だと思う。

日本人は何かと欧米に強い憧れを抱いていて、近隣のアジアのことを知らないし関心が低い。そう言う意味でもまずはアジアの人とフツーに話せるようになれたら良いよねと思う。僕は歴史が好きなのでそう言う意味ではフィリピン留学は近隣アジアのことを知れたのが大きかった。

せまい枠を超えてしまえば自由で楽しい世界が待ってる

語学学校の何が良かったかってとにかく自由な雰囲気があった。休学中の学生とか、春休みで来ている学生、会社を辞めた社会人、年齢もキャリアもバラバラ。元会社員から元看護師、美容師、デザイナー、なんでもアリ。生徒は韓国人が多数で、あとは日本人、台湾、香港、マカオ、ベトナムなど。

自分は昔英語が苦手だった、テスト勉強が嫌だった、センター試験が上手くいかなかったとか、もう過去の事はすべてどうでもよくて、ただ英語を話せるようになりたくて集まってる奴しかいない、そんな環境が語学学校だった。目的が一緒だから頑張ってることとかできないことを馬鹿にするやつもいない。

多くの人が、その後どこかの目的地に散って行った。留学だけで終わりにする人は少なくて、カナダorオーストラリアにワーキングホリデーに行く人が多かった。そのための足掛かりにまずはフィリピンで英語を学んでから行くみたいな。もしくは2か国留学も流行っていて、そこからアメリカ、イギリスでネイティブの英語を学び直す人もいた。

いずれにしてもフィリピン留学は目的ではなくて手段ということだ。みんないろんな場所に散り散りになっていって、まさしく学校を卒業することは新たな道への門出になっていた。個人的な体験としても海外に触れるファーストステップとしてのフィリピン留学は大いにおすすめしたいと思う。


下書きを書いていたらとても長くなったのでこの先も、いろいろテーマを絞りながらフィリピン留学について書いていく予定です。

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