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「The TIDE is turning 形勢を逆転する」 東かがわから地場産業で挑戦する

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地場産業である革製品メーカーと、アーティストという、一見交わらないところに位置する、私たちの新しい表現方法への挑戦である「ARTIDE」。
このnoteでは、地方で革製品を製造する私たちが、なぜARTIDEへ挑戦しようと思ったのか、「TIDE」というブランドの成り立ちも含めてご紹介します。

東かがわからものづくりで驚きと感動を

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私たちTIDEは、瀬戸内の南東に位置する香川県東かがわ市で革製品の製造を営むアーバン工芸株式会社のオリジナルブランドです。

地場産業でもある手袋製造企業として1953年に創業し、時代の流れに合わせて主軸商品を変えながら、現在に至るまでOEMでのレディースバッグ作りで成長を続けてきました。

しかし、2000年代に入り、物流革新やIT革命によるグローバリゼーションの流れが一気に加速したことにより、労働賃金の安い各国での大量生産が引き起こした価格競争や、ファッション市場の停滞といった波にのまれ、かつての賑わいは昔のこととなってしまいました。

そんな苦境の中、私たちの根底にあったのは「東かがわを活性化したい」そして、「やはりバッグ(革製品)で勝負したい」という想いでした。
私たちは「なぜものづくりをしているのか?」という原点に立ち返ったときに、やはり私たちの持てる技術をとその製品で、人に驚きと感動を与える製品を東かがわから発信し、挑戦すること自体が最大の目的であり目標であることに気付きました。

私たちのこの想いはまるで瀬戸内の海流のようだと捉えています。
瀬戸内の海流は時間帯によって縦横無尽に行き交い、その様子はまさに現代の「不確実な社会」そのもの。

不安と見えない恐怖が目の前を支配する時代。
しかし、私たちは変化に喜んで適応したい。決して目の前は明るくない。だからこそ私たちは挑戦したい。

縦横無尽に行き交い、潮目の流れを変化させる瀬戸内の海流のように、私たちは社会の流れを変えたい。

「The TIDE is turning 形勢を逆転する」
この想いと共に生まれたのが、「TIDE」というブランドです。

TIDEというブランド


アセット 7-100

私たちは「うねり」を起こしたい。

波が起きるメカニズムは大きく二つあります。
一つは風によるもの。偏西風などの一定方向の風の影響を受けて波ができる。しかし、それは海底に横たわる海水そのものは動いていません。

もう一つは潮の流れによる海水そのものの移動。
月と太陽の引力に引きつけられ、海水全体が動き、うねりとなって大きな潮の流れとなります。

だからこそTIDEは、大きな潮の流れが生まれる"新月の1日前"をシンボルとしました。
通常、ネガ表示とポジ表示はデザインを統一するの一般的ですが、あえて両方で月のシルエットを補完することにより、0から始める、ここからの「挑戦」であることを示しています。

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瀬戸内の等高線を表現し、いくつものパーツに裁断

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内縫い・曲線・パッチワークという、技術が求められる非常に精緻な製法で縫い上げられる

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立体的で唯一無二の表情に仕上がる

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TIDEのwebサイトはこちら

ARTIDEへの想い

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「私たちは、表現することを諦めない。」
アーバン工芸株式会社 内海公翔

表現することは素晴らしいと、多くの人に感じてほしいと思い、私たちの資源であるクラフトと、表現の象徴であるアートの融合という、新たな挑戦による実現に挑みました。

今回のアートとの出会いは、偶然ではなかったようにも思います。
製造などの地場産業は、基本的には機能や一貫性を追求するため、画一的な印象がありますが、私たちTIDEは、歴史や培ってきた技術など、私たちの”資源”を結集し、それを表現したクラフトによるアート作品とも言えるからです。

私自身、元々は自分の意思表示が苦手な性格でしたが、TIDEを通して表現することの素晴らしさを日々感じています。一歩踏み出すことにより、新たな展開は生まれていくのです。

本プロジェクトを通して、我々が「表現することを諦めない」という姿勢を示すことで、表現に対して前向きになる人をもっと増やしたい。人と作品が放つパワーで、多くの人々の心を揺さぶりたいと考えています。

アートとクラフトの融合により、唯一無二の表現を楽しんでいただきながら、実用的な製品としても価値をしっかりと感じていただきたい。私たちは、どちらも譲らない。ARTIDEはそんな新たな挑戦です。

ARTIDEの詳細noteはこちら


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