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読了。柴田よしき『聖母の深き淵』

初めて柴田先生の作品に触れました。

シリーズ2巻目とは知らず・・・

いつも本はメルカリで好きそうなセットなどを買うので、その中に入っていました。

読んでみて、1巻も読んでみたいと強く思いました。

元々刑事モノというのはよだれが出るほど好みで。

よくある刑事モノというのは、ハードボイルドな感じでまとめてあることが多いので、主人公が女性である、という点から意外性を感じました。

終始『女性とは何か』を考えるテーマだったように思います。

冒頭シーンで、神々しいまでの女性を思わせるシーンがあり、前作を読んでいなかった私は彼女に『自分の思う女性像』をリンクさせて読み始めました。

主人公は、凛としていて、美しい女性で、母性愛に満ちあふれている。

何度も途中で、女性とは?母性愛とは最初から与えられるものなのか?と自分に問いかけながら読み進めていきました。

否。

母性は最初から自ずと存在するものではない。
女性らしさ、とはただたおやかで弱々しい存在ではない。

タイトル通り、母性と女性の深い淵を覗き込んだような本でした。

文章の感じからはとても当時子育て中の主婦でもある作家の作品とは思えなかったけれど、その観察眼や感受性というのはまさに女性ならではなのだ、と感じました。

シリーズ1巻を探してみようと思います。


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