見出し画像

2023年総括:3つのデジタルマーケティングトレンド

2023年デジタルマーケティング、生成AIを始めさまざまな事に注目が集まりました。この記事では私が現場で特に感じたこと3カテゴリ、7トピックスに絞って紹介したいと思います。

●自己紹介
・私はデジタルマーケティングを中心に企業のマーケティング部門に15年在籍し、広告プロモーションの全体企画・ディレクションを行なってきました。
・転職も何回かしておりまして、在籍した企業の規模は10名程度のベンチャーから100名規模、1000名規模、今は社員数2万人以上いる、いわゆるナショナルクライアントの宣伝部門で部門長を務めています。
・その意味でいろんなサイズでのプロモーションを経験しておりますので多くの方に共感いただける記事を共有できると思います。

2023年 デジタルマーケティングの変化と注目点

① 「デジタル広告の全自動化へ」かつてない前進:

2023年には、クリエイティブ制作と配信の両面で自動化が大きく進展しました。例えば、「予算100万円で売上1000万円を目指す広告キャンペーンを自動で企画・実行する」といった全自動化の実現が見え始めています。これは、近い将来におけるデジタル広告業界の大きな変革の兆しです。

  • フルファネル型広告メニュー: GoogleのPerformance-MAXなどにより、検索、ディスプレイ、動画を跨ぐ自動化が実現。KPIに基づき広告が自動最適化。これまでの検索広告はパフォーマンス広告に、動画広告はブランディング広告に、といった人による選定は不要になり、目的(KPI)をセットするだけで、そのKPIを最大化するための手法となる出面とクリエイティブを最適化するメニューが本格化した。

  • 広告クリエイティブの自動生成: AIツールの進化で、Googleなどが提供するデータ連携によるクリエイティブ自動生成が注目。ChatGPTのようなツールの台頭により、広告クリエイティブの自動生成が注目を集めています。2024年には、Googleをはじめとするプラットフォームが、配信実績のデータと連携し、さらに高度なクリエイティブ生成機能を提供することが期待されます。

  • デジタルターゲティングの進化:「特定」から「予測」へ
    従来のデジタルターゲティングでは、マーケターが「30代男性」のように、意図した顧客層を明確に指定していました。このアプローチを「特定ターゲティング」と定義しましょう。しかし、2023年にはターゲティング手法が「予測ターゲティング」へと進化を遂げています。この新しい形では、マーケターが個々の顧客を特定する代わりに、AIが購入の可能性が高い顧客群を予測します。

② 広告離れの加速:

現代社会では情報過多が問題となっており、人々が処理できる情報量を超えています。その結果、消費者は無意識に目にする情報を選別し、広告への注意が低下しています。これにより、広告の優先度が下がり、伝わりにくくなるという現象が加速しています。

  • ソーシャルコマースの台頭: 広告離れに呼応し、信頼のおける企業公式アカウントやインフルエンサー経由の購買が増加。Twitter、TikTok、Snapchat、YouTube、Metaがショッピング機能を強化しました。

  • ショート動画/コネクテッドTV広告の活性化: 広告からの距離感が増している現代において、動画広告の重要性が高まっています。従来のバナー広告は、ユーザーが積極的に関与しなければならず、興味のある顧客のみが対象でした。しかし、動画により情報はより受動的に、かつ効果的に顧客に伝達されます。特にコネクテッドTVでは、大画面を利用した広告が、従来のテレビCMに慣れ親しんだ視聴者にとって受け入れやすく、その結果としてコネクテッドTV広告の効果が顕著に現れています。

③ 広告の適正化と適正運用:

  • ステマ規制の強化: 景品表示法の改正によるステマ(ステルスマーケティング)規制。

  • アドベリフィケーション: 不適切な広告掲出やbotによる無意味なクリック、詐欺広告の増加に対処するための管理強化が必要性が高まりました。2024年にはbotと詐欺広告の増加が予測されている。


以上記事をお読みいただきありがとうございました!
マーケティング戦略について書いた記事こちらもございます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?