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USPの提唱者 ロッサー・リーブスとロッサー・リーブス効果について学ぼう!---彼が関わった広告作品と一緒に考えます---

USPの提唱者 ロッサー・リーブスとロッサー・リーブス効果について学びます。


ロッサー・リーブスについて考えるきっかけ


Apple Crush騒動の中で最も冷静な視点を提示したのは、System1社の広告表現調査です。

その調査で、言及されていた「ロッサー・リーブス効果」と、その効果についての論理を提示した広告業界のレジェンド、ロッサー・リーブスさんについて学びましょう。

ロッサー・リーブス効果とは?


ロッサー・リーブス効果は、広告の効果を最大化するための重要な理論として知られています。消費者の認知バイアスに対抗するための強力なツールとしても知られています。この理論は、ロッサー・リーブスが提唱した独自の売り込み提案(USP:Unique Selling Proposition)に基づいています。

ロッサー・リーブス効果の基本コンセプト


リーブスの理論の中核はUSPにあります。効果的な広告は、以下の3つの要素を満たすべきだとされています:

1. 独自性:
   広告が提案する内容は他の競合製品やサービスと一線を画す独自のものでなければなりません。
   
2. 具体的な利益:
   広告は消費者に対して具体的かつ明確な利益を約束するものでなければなりません。
   
3. 強力な魅力:
   この提案は消費者にとって魅力的であり、彼らがその製品やサービスを購入する決定的な要因となるものでなければなりません。

理論の実際の適用例


ロッサー・リーブスが手がけた「M&M」の広告キャンペーンは、「M&Mチョコレートは手のひらの中ではなく口の中で溶ける」という明確なUSPを打ち出しました。このメッセージは消費者に対して具体的な利益を約束し、他の競合製品と差別化することに成功しました。

また、徹底した市場調査に基づいて、このUSPが消費者に強く訴求することが確認されました。


ロッサー・リーブス効果とバイアスの関係


ロッサー・リーブス効果は、消費者の認知バイアスに対抗するために非常に有効です。情報過多の現代において、明確なUSPは消費者の注意を引きつけ、記憶に残りやすいものとなります。また、バイアスや先入観を打破し、新しい視点を提供することができます。

調査の重要性


リーブスは、広告の効果を最大化するためには徹底した調査が必要であると強調しました。消費者インサイトの理解、競合分析、実証済みの効果の確認を通じて、より効果的なマーケティング戦略を構築することができます。

ロッサー・リーブス効果のまとめ


ロッサー・リーブス効果は、現代の広告やマーケティングにおいてもその重要性を失っていません。独自の売り込み提案(USP)を強調することで、消費者の注意を引きつけ、認知バイアスを克服することができます。

また、データに基づいた調査を通じて、より効果的なマーケティング戦略を展開することが可能です。これにより、広告が消費者にとってより魅力的かつ効果的なものとなり、ブランドの成功につながります。

ロッサー・リーブスさんについて

ロッサー・リーブス(Rosser Reeves、1910年 - 1984年)は、アメリカの著名な広告エグゼクティブであり、独自の売り込み提案(USP)の概念を提唱したことで知られています。リーブスは、広告が消費者に対して具体的かつ明確な利益を伝えるべきだという考えを広めました。

略歴

- 生まれ:1910年、アメリカ合衆国バージニア州
- 教育:バージニア大学
- キャリア:広告業界でのキャリアは、テッド・ベイツ・アンド・カンパニー(Ted Bates & Company)での活動を通じて築かれました。
- 業績:リーブスは、USPの概念を提唱し、多くの成功した広告キャンペーンを手がけました。その代表例には、コルゲートやアニシン(Anacin)などがあります。
- 没年:1984年

出典:
- "Reality in Advertising" by Rosser Reeves
- Advertising Age, "Rosser Reeves: Master of the USP"
-Adplup “Rosser Reeves, Ad Legend”  *ヘッダーのイラストを借用しました。

USPの父、ロッサー・リーブス

USPの概念の提唱者:ロッサー・リーブスは独自の方法論として(USP:Unique Selling Proposition)の概念を提唱し、その理論を体系化しました。この概念は、広告が消費者に対して具体的かつ明確な利益を約束するものでなければならないというものです。

広告業界への影響:
リーブスのUSP理論は、広告業界に大きな影響を与えました。彼の理論に基づいて、多くの成功した広告キャンペーンが生まれ、現代のマーケティング戦略にも深く根付いています。

具体的な成功例:
リーブスが手がけた「コルゲート」や「アニシン(Anacin)」の広告キャンペーンは、USPを効果的に活用した例として知られています。これらのキャンペーンは、具体的で魅力的な利益を消費者に伝えることで成功を収めました。

USPの重要性

ロッサー・リーブスは、USPの概念を提唱し、その実践を通じて広告業界に大きな変革をもたらしたことから、「USPの父」と呼ばれるにふさわしい存在です。彼の理論と実績は、現代のマーケティングや広告戦略においても非常に重要な基盤となっています。

彼の功績を追うことで、企業のマーケティング活動における広告のCreativityが体系化されてきた歴史がわかります。

広告に携わる私たちも改めて彼をはじめとした先人たちの実績を理解して、次の世代にどう引きついでいくか、Creativityのあり方を考えて行きましょう。

Creativityは優れた広告作品と大きな広告代理店をつくるためにあるのではなく、よりよい社会をつくるために解放すべきです。

英語ですがこちらのADPLUPのサイトで彼の功績がよくわかります。ぜひご覧になってください。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

それでは、また。


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