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Think Different: Steve JobsがAppleにもたらした変革とその裏側

Think Different: Steve JobsがAppleにもたらした変革とその裏側


Steve JobsがiCEO暫定CEOとしてAppleに復帰した際、彼が最初に取り組んだことの一つは、企業としての立ち位置を再確認し、強化することでした。その代表的な成果の一つが、「Think Different」キャンペーンです。
このキャンペーンは、外部向けのブランド広告として広く知られていますが、実は内部マーケティングとしての側面が大いにありました。

Think Differentの裏側

Think Differentキャンペーンが発表される前夜、Apple社内では社員向けのタウンホールミーティングが開催されました。このミーティングで、Jobsは社員たちに次のような問いかけを行いました。

- 自分たちが信じていることを誰と一緒に実現したいか?
- 自分たちが提供するベネフィット(世の中を良くすることや創造的な未来を作ること)を価値として受け取り、共に育てていくべきヒーローは誰か?

Jobsはこれらの問いかけを通じて、社員たちにAppleの魂を再確認し、取り戻すよう促しました。

IBMへの挑戦と個人の創造力の解放

Think Differentは、IBMの「Think」への挑戦です。
当時の巨大なフレームワークから個人の可能性と創造力を解放するというメッセージが込められていました。
JobsはAppleと同じ目線を持つ顧客像を描き、それを一緒に実現する最初の仲間である社員たちに呼びかけました。

Appleのコアバリューと社員へのメッセージ

タウンホールの最後には、Think DifferentのTVCMが流れます。

興味深いことに、このナレーションはJobs自身の声ではありませんでした。
これは、Appleの精神やコアバリューである「創造的な未来を生み出すこと」がJobs個人の所有物ではなく、Appleの仲間と共に持つものだという思想を反映しているとされています。


Think DifferentにはJobsのナレーションバージョンも存在しています。

まとめ

Steve Jobsは、Appleの社員に対して、Appleの魂を再確認し、共に創造的な未来を作り上げる仲間であることを呼びかけました。Think Differentキャンペーンは、そのメッセージを体現するものであり、Appleの再生における重要な一歩となりました。

JobsはAppleに再び創造力と革新の精神を吹き込み、世界中の人々に影響を与える企業を築き上げたのです。

マーケティングは価値のことであり、その価値を享受する人たちを見つけるターゲティングの重要性がよくわかるケースです。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

それでは、また。

参考:スティーブ・ジョブズ Iウィルター・アイザックソン(著作)井口耕二(翻訳)


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