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長期休暇を自分のペースで取れない理由は職場での「罪悪感」。そこで改めてサードプレイスに注目。サードプレイスを利用して時間や場所と主体的に関わる行動習慣を身につけましょう。

お休み明けですが、休暇に関する記事を共有させてください。



職場や働き方に関する記事を最近書いています。
生成AIの活用にテストケースにしています。
今日は「長期休暇」がテーマです。


長期休暇、理想は10日・実際は5日


記事のタイトルにもなっていますが、長期休暇が取れない人がまだまだ多いようです。
会社の同僚への気兼ねがその理由の一つに挙げられています。

理想の長期休暇を取れていない背景の一つが、職場への配慮だ。「休むことに罪悪感がある」との回答は4割にのぼり、最も多かった理由が「同僚に迷惑をかけるから」で半数を超えた。

繁忙期や職場の人手不足の状況などを考慮し、休む期間を自ら制限してしまうケースも少なくない。休暇取得のタイミングを同僚や上司に合わせると答えた割合は4割に達した。

長期休暇、理想は10日・実際は5日 休めぬ理由は罪悪感

主体的に休みを取ることが難しい

ご存知の方が多いと思いますが、日本は祝日が世界でいちばん多いと言われています。
今年も16日あります。

仮に週休2日の企業であれば、年間100日+16日、お盆とお正月の休みがそれぞれ5日づつとして10日、合計130日近いお休みを取ることが可能です。
計算上は3日に1日は休んでいることになります。
問題は「自分のペース」で休みをとれないということでしょう。

サードプレイスの重要性



記事ではサードプレイスの重要性が指摘されています。

なぜ理想の長期休みを取らないのか。パーソル総合研究所の小林祐児上席主任研究員は「そもそも日本人は欧米に比べて細切れの休み方が主流だ」とする。背景には有休は病気など有事に備え温存しておくなどの考えが強いことに加え「日本人は仕事と家庭以外の居場所として『サードプレイス』を持たない人が多い」ためという。

サードプレイスとは地域活動から趣味や行きつけの飲み屋など、仕事と家庭以外でのつながりや活動を指す。サードプレイスがないと休んでも手持ち無沙汰となり結局長期休みをとらなくなってしまうという。

一方、パーソル総研の調査でサードプレイスを持つ人は持たない人に比べ、休みへの満足度や仕事へのエンゲージメント(貢献意欲)が高く、仕事の成果が高い傾向があることが分かった。

長期休暇、理想は10日・実際は5日 休めぬ理由は罪悪感

パーソナル総合研究所の調査資料はこちらです。


サードプレイスについて


サードプレイスはスターバックスで有名になった概念です。

レイ・オールデンバーグが著書『The Great Good Place』で1989年に提唱しました


この著作において、オールデンバーグはカフェ、コーヒーショップ、書店、バー、ヘアサロン、その他のハングアウトの場所が、コミュニティの形成や維持においてどのような役割を果たしているかについて詳しく分析しています。


  • ファーストプレイス: 自宅。家族とのプライベートな時間を過ごす場所です。

  • セカンドプレイス: 職場。仕事をする場所であり、多くの時間を過ごす場となります。

  • サードプレイス: 上記の二つとは異なる、第三の場所。コミュニティの中心としての役割を果たし、人々が集まって非公式にコミュニケーションをとる場所です。カフェ、図書館、公園、地域の集会所、スポーツ施設などがこのカテゴリーに該当します。

サードプレイスの8つの特徴


レイ・オールデンバーグによって示されたサードプレイスの8つの特徴を以下になります。

  1. 中立性のある場所 (Neutral Ground): 人々は自分の意思で来ることができ、いつでも去ることができます。

  2. すべての人に平等な場所 (Leveler): 一人の地位や社会的背景よりも、その人が一員として参加することが重視されます。

  3. 会話が重視される場所(Conversation is the Main Activity): 人々が集まり、自由に話すことが主な活動です。

  4. アクセスしやすい場所(Accessibility and Accommodation): 人々は簡単にアクセスし、使うことができます。

  5. 常連のいる場所(Regulars): 一定の人々が定期的に訪れることで、その場所は特色を持つようになります。

  6. 控えめだが安心感のある場所 (Low Profile): サードプレイスは華やかでなく、むしろ控えめであり、通りかかる人々の注意を引くものではありません。

  7. 陽気な雰囲気のある場所 (Playful Mood): サードプレイスでは、遊び心が持てる、リラックスした雰囲気が漂っています。

  8. 第二の家となる場所 (A Home Away from Home): 人々はその場所でリラックスし、居心地の良さを感じることができます。

これらの特徴は、サードプレイスが持つべき要素としてオールデンバーグによって強調されており、これによって人々はコミュニティの中での役割や関係性を築き上げることができるとされています。

サードプレイスを持てる人は仕事のパフォーマンスが高い

逆説的になりますが、上記のような条件を満たすサードプレイスを持てるということは自らに主体性がある人ですし、客観的に家庭、職場、サードプレイスにおいて自分の求めるものをつか分けることができる人かもしれません。

具体的な定性・定量データはありませんが、そんな人たちの特徴をまとめて以下でクラスター化してみます。

チャンスがあればさらにクラスターの精度を上げたいところです。
どれくらいのスケール・ボリュームがあるのか、情報接点はどうなっているかなどなどについても掘り下げましょう。

クラスターづくり、どなたかご一緒しませんか?

クラスター名称:Self-Organizer

サードプレイスを持っていて、休暇をエンジョイし、仕事で成果を上げる人たちのクラスターを仮につくってみまます。

自らの意志や価値観を元に行動し、状況や環境に適応しながら、柔軟に反応する人を指します。

また、自己認識や自己評価が高く、自分の役割やアイデンティティを状況に応じて調整する能力を持っている人たち。

特徴を以下に書き出します。

  1. 主体性: 自分の意志や価値観に基づいて行動を起こす能力。サードプレイスを意識的に選択し、それを活用するためには、自らのニーズや目的を理解し、それを追求する主体性が必要です。

  2. 物事を客観的に見る能力: 異なる背景や価値観を持つ人々との交流の中で、自分の立場や考え方を客観的に評価し、他者の視点を受け入れる柔軟性が求められます。

  3. 状況を楽しむ能力: サードプレイスは予期しない出会いや経験がある場でもあります。そのような不確定性を楽しむ姿勢や適応性は、サードプレイスでの経験を豊かにする要素となります。

  4. 人格規定のスキル: 人は異なる社会的文脈(家、職場、サードプレイスなど)で異なる役割やアイデンティティを持つことが一般的です。これらの異なる「自分」を適切に演じ分け、それぞれの場での役割や関係性を維持・発展させる能力は、サードプレイスを持つ人々には特に求められるスキルとなるでしょう。

これらの特性や能力は、サードプレイスを活用する人々に共通して見られるものと考えられます。
また、サードプレイスでの経験や学びを通じて、これらの能力や特性がさらに強化される可能性も考えられます。

コロナ・パンデミックの影響で再びサードプレイスに注目が

上記で共有したパーソナル研究所の調査は2020年の8月に実査されています。
コロナ・パンデミックを経て、今サードプレイスの重要性が注目されていることが興味深いです。

コロナ・パンデミックを考慮に入れて、近年サードプレイスが再び注目される理由をまとめてみます。

  1. リモートワークの普及: コロナ・パンデミックの影響で多くの企業が在宅勤務を推進。これに伴い、家庭と職場の境界が曖昧になり、新たな作業場所や交流の場が求められ、多くの人々がカフェやコワーキングスペースなどのサードプレイスを求めるようになりました。

  2. 社会的距離のニーズ: パンデミックの推進する「社会的距離」保持の中で、安全に交流できる場所としてのサードプレイスが価値を持つようになりました。

  3. コミュニティの再結成: パンデミックによる隔離や移動制限は人々の社交的なつながりに影響を与え、地域やコミュニティとの結びつきを再確立する場として、サードプレイスが重要な役割を果たすようになりました。

  4. 健康と安全性の重視: コロナの影響で健康や安全性がより強く意識されるようになり、これを十分に考慮したサードプレイスが多くの人々から評価されるようになりました。

  5. テクノロジーとの関係: テクノロジーの普及、特にインターネットとモバイルデバイスの浸透により、従来の職場以外での作業やコミュニケーションが一般的になり、サードプレイスの需要が増加しました。

  6. 持続可能なコミュニティの重視: 環境や地域コミュニティの持続可能性を重視する動きの中で、サードプレイスがその役割を強調されるようになりました。

コロナ・パンデミックは、人々の働き方や生活様式、社交の形に大きな影響を与え、その結果としてサードプレイスの価値や役割が再評価され、注目されると考えます。

制度的な後押しで長期の休暇を自分のペースで取りやすく


自己調整能力が高く、職場での協調関係が構築されていくことができれば、まさに十分なフリフレッシュができる「休暇」を取ることになるでしょう。
記事から抜粋します。

企業も従業員の長期休暇取得に向け動き出した。ジャパネットホールディングスは23年4月、年に16日間の連続休暇を取得できる「スーパーリフレッシュ休暇」を改定。契約社員を含むグループ全社員に対象を広げた。ただ制度整備の動きはまだ少ない。日本企業は働き方だけでなく、従業員の「休み方改革」も積極的に進める必要がある。

長期休暇、理想は10日・実際は5日 休めぬ理由は罪悪感

新しい行動習慣のためにワーケーションに注目したい

Self-Organizerのように主体性と調整能力を発揮して、サードプレイスを持てない人は「ワーケーション」に取り組んでみてはいかがでしょうか?

つまり家庭・職場(第一の場所と第二の場所)を無理やり三番目の場所に移してしまうことによる効果を狙ったものです。

サードプレイスを持てないのであれば、休暇を取りながら仕事を行う、あるいはリラックスする場所での仕事というコンセプトです。

サードプレイスを持ち難い人々にとって、ワーケーションは日常の環境から一時的に離れ、新しい場所や環境での活動を試みることにより、多くの利点や効果をもたらす可能性があります。

  1. 新しい環境での刺激: 新しい場所や環境は、新しい刺激や経験を提供します。これにより、思考や感じ方が変わることがあるかもしれません。

  2. 生活のリセット: 日常の習慣やルーチンから一時的に離れることにより、自分の生活や働き方を再評価する機会を得ることができます。

  3. ストレスの軽減: 日常の環境や職場のプレッシャーから離れることで、心身のリラックスやリフレッシュが期待できます。

  4. 新しい視点の獲得: 異なる場所や環境での生活や仕事は、新しい視点や考え方をもたらす可能性があります。

  5. 自己効力感の強化: 通常の環境から離れ、新しい環境での挑戦や問題解決を経験することで、自分の能力や適応性に自信を持つことができるかもしれません。

ただし、ワーケーションを実践する際にはいくつかの点に注意が必要です。例えば、仕事と休暇の境界を適切に設定しないと、逆にリラックスできない、または仕事の効率が落ちる可能性があります。

また、ワーケーション中の通信環境や作業環境も考慮する必要があります。

結論として、サードプレイスを持てない人々にとって、ワーケーションは新しい経験や視点を得る良い機会となる可能性があります。

ただし、その効果や結果は、個人の状況や取り組み方によって異なるため、計画的に実践することが重要です。

ワーケーションについては後押しする企業やサポートする団体も増えています。
また自治体の活動としても注目している働き方です。

こうした制度なども利用して自主性を磨いていきましょう。


主体的に関わる場所・時間を増やしていきましょう!


「静かな退職」と言う言葉がありますが、ほどほどで良いというのも考え方の一つです。

こちらは静かな退職についてのポストです。


僕自身はどうせやるなら楽しいことが多い方が良いと思っているので、自分が主体的関われる場所を作りたいタイプです。
色々なものが受け身になってしまうと、

サードプレイスということではなくても構わないので、会社と家庭の往復以外に、自分の価値を実現できる場所、心地よい体験をできる場所をさがして、実現していきましょう。
休みを取るということは時間を大事にするということです。

時間は全員にとって平等です
しかし、その使い方で全く異なったものになります。
時間を大事にする人は仕事での成果が大きな人かもしれません。

マーケティングはValueです。
自分の価値が実現できる場所を増やすことは自分自身のマーケティングです。
価値を共創する仲間、心地の良い体験をこころに刻むがたくさんいること人生を豊かにします。

いわばセルフマーケティングセルフブランディングの成果ですね。

上記の働き方を見直すと、職場に限らず、人間関係も変わるかもしれません。
まずは職場で休みを取れる環境を作ることをその第一歩としたいですね。

年末年始を待たずに実行してみましょう。

それでは、また。

経営経験を活かして職場の活性化のアドバイスを行なっています。
ご質問、お問い合わせはお気軽にどうぞ。

h-mori@threeplussix.com

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

それでは、また。


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