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パレスチナ料理研究家がパキスタン料理店を紹介する #世界を知るための10皿

この記事はカフェバグダッドさんの”この広い世界を知るための10皿にインスパイアされて書いています。


パレスチナに行ってます!というと後日、必ずパキスタンですよね?と誤解される。

パレスチナとパキスタン・・・・似て非なる。

福岡では空前のカレーブームが10年は続いている。北インドから南インド、ネパールにスリランカ、そしてパキスタン!

パレスチナ料理研究家のわたしがパレスチナとパキスタンを勘違いされてもオススメしたい福岡随一のパキスタン料理店

Yousafzai Halal(ユスフザイ ハラル)

ユスフザイ・・・聞いたことあるでしょ?そう、ノーベル平和賞を受賞したマララさん

彼女と同じ故郷ペシャワールの家庭の味を出すお店です。
オーナーのカーンさんは元々というか今も中古車屋さんです。在日パキスタン人、あるあるですね。

このお店を紹介したい、記事を書こう!と思ったのには訳があります。レストラン大きくても小さくても美味しくて当たり前だと思っている。だからこそ、店主の人柄に影響されることが多いわたしです。

そう、カーンさんは大きな愛がある人なのです!そしてチャーミング

彼を人柄を知るためのエピソードをいくつか紹介したい。

パキスタンで偶然見かけた日本の写真、それはお花畑があって人々が笑っていた、これを見て、絶対日本に行きたい!ネットには書けない色んな無茶をして日本にやって来たカーンさん(人を傷つけたりそういった無茶ではない)後にその写真は東京ディズニーランドだったと知る。

言葉もわからないのに、現場仕事を頑張ったカーンさんも就労ビザを持っていないことを知る。←今更?
入管へ行き、正直にビザがないけど働いていること、日本に住みたいこと洗いざらい話すとビザが取得できた。これをアッラーのおかげだという。

今では永住権を取得し会社を経営している。会社の名前は・・・

ニッポンダイスキ

福岡のモスクが主催するイスラムナレッジ大会で優勝経験もあるカーンさんは敬虔なイスラム教徒。戒律は守るが日本の自由さを好き。この自由というのは外国人故の自由であって、祖国に帰れば縁故で政治家にならされるとか、しがらみがありすぎるということ。

妻を呼び寄せたカーンさん。奥さんは日本語も英語もできない。家で家族とだけいる生活に次第に孤独を感じるようになる。

大好きな奥さんの大好きなお料理をお店で出そう!そうすることで奥さんと社会のつながりを見出そう!そう思ったカーンさんは奥さんの手料理のお店を開店させた。ちなみに奥さんは店頭にはいません。家にいます。

前置きが長くなりましたが、そんなカーンさんの愛の詰まったお店なのです。

お店のメニュは日々変わります。
この日はマトンカラヒ

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グレイビーなソースをロティで頂きます。

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混んでいる日はパキスタニブラザーたちが立って食べていたり、お店はウルドゥー語が響き渡ります。

↓奥がキッチンなので入らないで下さい、と書いています。

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世の中ビリヤニブームではありますが、わたしのお勧めはプラオ。なぜって?

カーンさんは実は辛いものが苦手。なのでビリヤニよりもプラオが好き。だから奥さんも今までプラオをたくさん作ってきたのです。

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福岡のパキスタン、行くならば・・・絶対に金曜日をお勧めしたい!
金曜日の午後1時過ぎ。

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↑ある日の金曜日の午後

気心知れたパキスタン人たちが大勢で食事をしている中で食事をする日本なのにアウェイ感、まさに旅!底抜けに明るいパキスタン人たちと共にする食事、小さな悩みなんてどうでもよくなる。
聞きなれないウルドゥー語はBGMと化す。

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