テルアビブがアラビア語であふれた日!Roots of Artに行ってきた!#アートと抵抗
5月2日午前、ベツレヘムにいた。Apo and the Apostlesのメンバー、ベースのAmirとランチを共にしていた。夜はテルアビブでライブ!
Roots of art
このライブイベントはテルアビブヤッフォで開催される。テルアビブ!!
16時にベツレヘムの分離壁の向こう側に車が迎えに来る。壁を越えなければならない。
バンドApo and the Apostlesはエルサレムのアルメニア人であるApo、他のメンバーは壁のこちら側ベツレヘムやラマッラーに拠点を置いている。IDカードも緑色。
さあ、壁を越えて。長い回廊を歩きながら、
ここ空港だから!
とかジョークを言ったりする。ここ最近、チェックポイントは電子化が進み建物も無意味に綺麗になった。音楽までかかっている。しかもアラビア語。一体なぜ?
わたしはパスポートを見せすぐに通過するが、Amirは電子対応の機械がなぜか反応しない。新しいシステムだから。そうなのか?
そして壁の向こう側に。何も変わらない風景。壁の存在自体が異質なのです。
Apoがインスタストーリーをアップするって動画を撮った。普段は仏頂ズラのわたしもこの日ばかりは笑顔があふれている。あふれすぎてて恥ずかしいくらい。
車に乗り込み、もう1つのチェックポイントへ別のメンバーを迎えに行く。
*
会場に到着する。リハーサルが始まっていた。イスラエルに住むパレスチナ人ミュージシャンたち。彼らも当然アラビア語で歌う。スタッフもアラビア語。この会場の中、テルアビブって言われなければベツレヘムかな?ラマッラーかな?と勘違いしても当然ってくらい。
リハーサルも終わり、内庭でくつろごうという話になった。外にはお客さんがもう並んでいる。ほとんどは、イスラエルに住むパレスチナ人。このチケットはっきり言って安くない。日本円にすると6000円超えるくらいというところだろうか?
会場は着実に設営が進みセキュリティも配置されている。内庭に通じるドアの前にも。ドアを開けようとするとセキュリティに制される。
あれ?何か言っている。
ヘブライ語だった。そう、ここはラマッラーじゃない。テルアビブ、イスラエルのど真ん中だ。
内庭に友達が先に行ってておいでってメッセージもらったから通してくれる?
そう英語で行っても英語も通じなかった。パスを見せてもダメと言われる。どうしよう。そうだ、オーガナイザーはイスラエルに住んでいるんだからヘブライ語ができる、彼に頼んで通訳してもらおう、忙しいところ申し訳ないが。やっとのことで内庭に通じることができた。何組かの出演ミュージシャンと遊びにいきていたミュージシャンがいた。セキュリティが配置される前にドアを開けていた。
会場すると、観客たちの口からはアラビア語が溢れ出していた。誰も彼もアラビア語をしゃべる。もしかしたら、セキュリティチーム以外はアラビア語ネイティヴかもしれないと思うほど。
テルアビブがアラビア語であふれた日のApo and the Apostlesのパフォーマンス。
そしてこの日のこのステージの前で PMXで知り合った、と言っても名前を伝えあっただけで連絡先SNSすら交換していない、エルサレム、シルワン出身の彼女Marahと再会した!なんと偶然!というより、二人ともだいたいライブにいる。
観客はテルアビブからだけでなく、Marahのようにエルサレムからの人、ハイファはナザレからも多数来ていた。
この日ばかりはIDカードがブルーだろうとグリーンだろうと、パスポートがどうであろうと、アラブ人として音楽をみんな楽しんでいた。
音楽からアイデンティティーを感じた日。
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